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平日休みと、映画「メメント」の話

自分は緊急事態宣言下でも、自宅待機を命ぜられることもなく、また、テレワークができる職種でもないのだが、年中無休の会社なので、シフトの関係で、昨日は月曜日だけど仕事が休みだった。


シフト制のいいところは、平日に休みが取れるから、役所の手続きなどに行くのに、わざわざ有給休暇を取らなくていいことだ。


それだけじゃなく、サザエさんを見ても憂鬱にならないとか、土日なら混んでるお店も平日なら空いてるとか、利点はいっぱいある。


しかし、デメリットもあって、土日休みの友達と会うことが難しかったり、面白そうなイベントがあっても、大抵は土日に開催されるので、参加できなかったりする。


普段休みの日は、一人で映画館に行って、空いてる時間に悠々と映画を見ることが好きなのだが、今は映画館もやっていない。


ネット配信で色んな映画が手軽に見られるようにはなったものの、やはり映画館という場所は格別だ。



個人的には、一刻も早く映画館の営業が再開してほしい。



緊急事態宣言が解除たけど、実際に映画館が再開されるのは、まだ先の話だろう。



それまでもうしばらくの辛抱だ。











ところで、皆さんは「メメント」という映画をご存知だろうか。


ガイ・ピアース主演で、クリストファー・ノーラン監督脚本のサスペンス映画なのだが、時間が遡って物語が進んでいくという、ユニークな映画なのだ。


もちろんネタバレはしないが、具体的に言うと、主人公が妻を殺害した犯人への復讐を遂げるシーンから始まり、どうやってその犯人に辿り着いたかということを、断片的にちょっとずつ時間を遡りながら紐解いていくという新しい手法のサスペンス映画なのだ。


新しいと言っても2000年公開の映画だから、もう20年も前の映画だけど、確かにユニークで新しくて、画期的な手法だと感じることができた。


この映画でクリストファー・ノーランは一躍有名になったらしく、その後「ダークナイトシリーズ」とか「インターステラー」とかを手掛けるほどの、売れっ子監督になれたらしい。


主演のガイ・ピアースはというと、「タイムマシン」や「アイアンマン3」などで時々見ることはあるが、日本ではあまりヒットしてない印象かもしれない。(自分が知らないだけかもしれないけど。)


メメントの主人公は、妻を殺害されたショックから、新しいことを記憶する事ができない「前向性健忘」というハンデを抱えている。


昔、寺尾聰と深津絵里の出ている映画で「博士の愛した数式」という作品でも取り上げられていた病気で、その映画では「私の記憶は、80分しか持たない…。」なんて言って、からだ中にメモを貼り付けていたが、メメントの主人公もそれと同じようなもので、彼の場合記憶が10分程度しか持たない。


それ故に、復讐を遂げた直後も、何でこの人が犯人か、ということは、本人はあまりわかっておらず、寺尾聰と同じように体の至るところにヒントとなるメモがあって、それを頼りに犯人に辿り着いたという具合なのである。


だから、物語の途中、彼の行動には所々綻びがあり、前後の行動に、必ずしも一貫性が無いことだってある。


そんな彼が、いかにして犯人に辿り着いたか、そしてそこに至るまでに一体誰の手によって助けられてきたのか。


というところをサスペンス要素満点で、考えながら見ていると、あっと驚くスタートにたどり着けるという映画なのである。


ブラッド・ピットの「セブン」が好きな人は、見てみると面白いかもしれない。


内容は違うけど、サスペンスでちょっと後味が悪い感じは似てると思うので。


巨匠クリストファー・ノーランの原点が垣間見える、映画「メメント」、時間があったら是非見てみてくださいね。



因みに「メメント」という言葉は、「メメント・モリ」という言葉が語源で、「人はいつか死ぬということを忘れるでない」っていう意味らしい。


これは転じて「人はいつ死ぬかわからないから、今を精一杯楽しめ」という意味にもなるみたいだから、みなさんも与えられた命の、限りある今を、精一杯楽しんでくださいね。

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