「作文を書くのは、好きですか?」

OnetoOneの子供たちに、「作文を書くのは好きですか?」と問うと・・ほぼ全員から「嫌い~」「苦手っ!」などと否定的な答えが返ってきます。

「作文」は、頭の中で考えているだけでは、とても難しく、苦しい作業になってしまいます。そこで、頭の中に浮かんだ事象・思い・考えなどを具体的に見える形にしてから文を書く、というフィンランド式の「カルタ」という技法を使って作文の授業を行いました。                          

                      ( One to One  池谷 )


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    ~ 「カルタ」という技法を使った作文の授業より  ~

「カルタ」とは、ひとつのテーマとなる言葉(お題)を紙やホワイトボードの中央に書き、その周りに、そこから連想した言葉、気持ちなどを次々と書き、思考を広げていく方法です。(マッピングやマインドマップとも言われています。)

カルタは、紙と鉛筆さえあれば、いつでもどこでも...まるで連想ゲームを楽しむ感覚で進めていくことができます。頭の中にあるものを書くことで視覚化し、整理できるだけでなく、ものごとにとらわれず自由に思考空間を広げていけるので、多面的に考えられるようになります。また、ホワイトボードなどを使って、集団で行うことで、ひとりでは思いつかなかった新しい気付きや発想が生まれたりします。

今回の作文のお題は、四月からスタートした「スタディ&トレーニング」。

まず、ホワイトボードの中央に、先生が「スタディ&トレーニング」と書き入れます。「スタディ&トレーニングの授業でこれまでにどんなことをやったかな?」の問いかけに、子供たちがそれぞれに思いつくことを発言していきます。(★スタディ&トレーニングについては、文末を参照ください。)

ある子は、「国語の勉強」と答え、またある子は、「算数」と答えます。「電話の練習」や、休み時間に遊んだ「絵しりとり」と答えた子もいました。書かれた言葉から、さらに思いついた次の言葉を思い思いに発言していきます。

子供たちの発言がつまったところで、先生がさらに「だれと?」「いつ?」「どんな気持ちだった?」「これからどんなことをしたい?」などと簡単な問いかけをしながら次の言葉を促します。

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ホワイトボードには、思いついた言葉がどんどん広がっていきました。ひととおり子供たちの頭の中にある言葉を書き尽くしたところで、原稿用紙を配って、ホワイトボードに書かれたたくさんの言葉を見ながら作文を書き始めました。

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作文が仕上がりました!!!

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子供たちの将来、これからの時代に作文力は欠かせません。OnetoOneでは、今後も様々なテーマで、思考を具体的に見える形にしてから文章を書く、という練習を取り入れていきたいと思います。作文を書くことへの否定的な思い込みがなくなり、「作文を書くことが楽しい!!」と感じられるようになってほしいと願っています。


★スタディ&トレーニングとは、OnetoOneで4月より始まった週1回の小集団での授業のことです。この授業では、国語や算数の基礎的な学習、口頭指示や手先課題、時刻表の読み方、手紙の書き方、レシートの見方...など社会に出ていく上で必要な知識や技能を学びます。






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