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プロローグとエピローグの役割

僕のメンターでもありストーリーコンサルタントの岡田先生から学んだ「ストーリー=物語」についての本質をお伝えしたい。

繰り返しになるが、ストーリーは人間の営みとしての三幕構成(はじめ・なか・おわり)から成り立っている。

ストーリー=人生
自分で物語のバランスを崩して、どうやって修復するか。

日々の生活や社会の中には秩序があることによって、葛藤(コンフリクト)が生まれていく。

葛藤はキャラクターの中にあるものであり、プロットは「世界・社会」に分けることができる。

フィクションの中に出てくる主人公(キャラクター)は不安や悩みを抱えている。意識しないとわからない部分もあるが、適切なタイミングでバランスを崩していることが多い。
ヒーローズ・ジャーニーでは「死と再生」として、オディール(最大の試練)が主人公に訪れる。ヒーローは何らかの形で死、もしくは死のようなものに直面する。

三幕構成の中では、セントラルクライシス(第2幕)にプロットポイントがあり、このクライシスはクライマックスに向けて、ヒーローの葛藤が全体のキャラクターアークのプロセスに組み込まれることがよくある。

アクション映画では、肉体的な痛みやダメージがわかりやすく描かれるが、ドラマはキャラクターの精神的な痛みとして、その痛みをどうやって回復するかが鍵となる。

ストーリーを語る時に、「プロローグ」と「エピローグ」が役割を果たす。

プロローグは不安や痛みによってバランスを崩す
エピローグは崩れたバランスを修復するゴール


通常はストーリーの前書きと後書きとしてしか認識されていない。しかし、我々にとってストーリーとは語る、聞くことによって崩れた秩序を修復するためにあるのではないかと思う。

ハリウッドの優れたストーリーテラーとしてスティーブン・スピルバーグやジョージ・ルーカス、ジェームズ・キャメロンはこのストーリーテリングの技術を作品にうまく組み込んでいる。

皆さんもよくご存知の映画『タイタニック』はまさしくプロローグとエピローグをブックエンドしている。時代劇ドラマではあるが、最初はローズおばあちゃんの現代の設定から始まり、終わりのエピローグで修復する設定が素晴らしい。





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