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娘、死を怖がる

「ママあ。みんないつか死ぬの?死んだら息できへんの?」
「うん、いつかはみんな死ぬよ。」
「いやらー!怖い、死にたくないよお」
と泣きながら私の服をギュッと力いっぱい握った5歳娘。
つい1時間半前の話。


私や夫が某ウイルスに感染した。
子供ながらに気丈に振舞ってくれていたけど、
本当はとてもとても不安で心配で怖かったのかなあ。

思えば私も小さい頃は「死」という未知すぎるものに対して
寝る前にぐるぐると子供ながらに考え不安になって
泣くような子供だった。
私の母は、私がおばけが怖いと言えば「お金が無くなる方が怖いわ」
とあっけらかんというタイプだったから、死への恐怖なんぞ
伝えたこともなかった。
なんで大人は怖くないんだろう?
なぜか寝る前になると定期的に「死」への妄想が膨らみ
その都度怖くてしくしく誰にも気づかれずに泣いていた。

今はどうだろう?
大切な家族が増えて、守りたいものが増えて。
ある意味まだ死ねない。
死にたくないと想う気持ちはより強くなったと思う。

妄想でしか死というものと向き合えなかった子供の私。
命を迎える経験、別れの経験、あらゆる体験を経て生きている35歳の私。

35歳の私の方がより現実的な分、得体のしれない恐怖心がなくなっていることに今回の娘の質問で改めて気づいた。

いつか人は死ぬ。これは紛れもない事実。
幼少期の私も35歳の私も変わらない事実。

これからの経験で死への恐怖心や感じ方はおそらく変わるだろう。
それでも、娘には私みたいにしくしく「死」というものに対して一人で
泣くのではなく、また質問をしてほしい。

そして空想話でもりあがって、
死んだらすぐに心はお空に行くからしんどくないんだよー、とか
お花いれてもらうときは上向きじゃなく横向きで寝てたいねん、とか
天国行ったら雲を食べようね、とか
パパはもうおハゲさんやからおじいちゃんなって天国いってもあんまり変わらんやろうな、とか
天国にお家はあるんかな、とか
天国行ったら病気もせえへんし歯も磨かんでいいから、お菓子食べ放題やな!最高やな!とか
そんな話でキャッキャッして、安心して眠りにつこうね。



さて。今日も今日とて。
ゴミ袋を切って長くして腰に巻いて妖精やねん!ほらママ見て!飛べたで!!ってパタパタして必死にソファから飛んだり、
柄&柄の上下に、カラフルなアクセサリーをつけて、
水玉模様のゴムで髪をしばって100均のカチューシャつけて、
壊れた魔法使いの杖みたいなのを振り回して、
「ニャンチューいくであります!!」っとメルちゃんのバスにまたがり、
家中マグマだらけの中(娘設定)、ママの大事なヘアゴム(何の変哲もないゴム)を慎重に慎重に壊れた棒(前述)で拾い上げてくれてありがとう。

隔離生活でもマイワールド全開な娘は楽しく過ごしてくれております。
大好きだよ!
また明日からもよろしくね。


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