周りと違う幼少期①


ゲイの間でこのような会話がある。

「いつからコッチ(ゲイ)なの?」

ゲイになり方は様々だ。
人によっては生まれた時からゲイだし、
人によっては途中でゲイに目覚めることもある。

僕は前者だ。
女の子にドキドキすることはなかった。
むしろ、安心感があった。

僕は姉ちゃん2人の末っ子育ちだから
女の子に慣れているんだと思っていた。

他の男の子がするサッカーや野球に興味を持たず、教室で女の子と話をしたり、絵を描いたりして楽しんでいた。

幼稚園の頃から女の子と遊んでいたらしく、物心ついた時には男の子と話すことが難しくなっていた。だから、男女別々で行動するときは息苦しかった。水泳の授業での着替えるときや、修学旅行での宿泊のときなど、居場所のない空間に無理矢理居場所を作るのが辛かった。

小学生の時、トイレで会うと必ず声を掛けてくれるK君がいた。その子は不思議そうに僕にむかっていつも聞いてくる。

「〇〇はいつも女の子と遊んでて、おかまなの?」

K君は気持ち悪がっている聞き方をしているわけではない。なんなら、今思えば二人っきりの時に質問してくるし、多少理解があったのだろう。

でも、それでも僕は否定した。

きっとどこか現実を見たくなかったのだろう。

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