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【ワンパブ・オープン社内報 vol.29】モデルにもクライアントにも「寄り添う」こと。ゼロからスタートしたモデル事業を成功させた秘訣

メディアソリューション部メディアマーケティングチーム
岩倉 歓英・原田佳奈子

【ワンパブ・オープン社内報】は、ワン・パブリッシングで働く人を通して、会社・雑誌・メディアが、いまどのような新しいことにチャレンジしているかをお伝えしている連載です。今回取材したのは、メディアマーケティングチームの岩倉歓英さんと原田佳奈子さん。出版でもない、WEBメディアでもない、ワンパブのもうひとつの顔「モデル事業」について、詳しくお話を聞いてきました。(所属や肩書は取材当時のものです)

【プロフィール】

岩倉 歓英(いわくら よしひで)
大学3年のときにメンズ雑誌の編集部でアルバイトをし、そのまま入社。その後、女性ファッション誌の編集を経て学研プラスに転職し、『mer』編集部にジョイン。本誌と同時にムック本も担当、その後、原田さんに誘われ、今は3人体制でワンパブのモデル事業全般に携わっている。

原田 佳奈子(はらだ かなこ)
新卒で入社した出版社で結婚情報誌の編集を担当。その後、学研プラスに転職し、『mer』の編集、広告担当を経験した後、モデル事業に専属で携わることに。現在は、ワンパブのモデルマネジメント事業と、クリエイティブ事業の両方に携わる。


モデルマネジメントの最重要ミッションは「モデルたちが幸せでいること」

―お二人が携わっているモデル事業は、ワンパブの中でも少し毛色の違うお仕事ですよね。おそらく、全国の読者だけでなく、ワンパブ社内のスタッフも興味津々だと思うのですが(笑)、具体的にどのようなお仕事をされているか教えてもらえますか?
 
岩倉「確かに、謎のチームかもしれないです(笑)。大きくわけて、2つの種類の事業があります。ひとつは、モデルのマネジメント。現在3名のモデルが在籍していて、彼女たちが幸せに暮らしていけるように、楽しく仕事ができるように、という点を何より大切にし、運営するよう心掛けています。

(写真左)ファーストリテイリング『UNIQLO StyleHint』/(写真右)プロデュースコスメブランド『haomii』

広告モデルやブランドプロデュースなど、それぞれやりたい仕事が違うので、モデル一人ひとりにマッチした仕事をとってきて、未来を見つけるサポートをすることを意識しています。『自分らしくない』と本人が感じる仕事は絶対にさせない。常に寄り添い、本人の意向を最優先してマネジメントしています。モデルの人数をどんどん増やしていかないのは、そのためです」
 
原田「もうひとつは、クリエイティブ事業です。いろいろなクライアントさんの店頭やWEBのプロモーションビジュアル、広告の制作などを行っています。私も岩倉さんも、もともと編集をやっていたので、その経験を活かして……という感じですね。
 
ほかには、SNSプロモーションのモデルキャスティングなども行っています。ちなみに、こちらのクリエイティブ事業では、弊社モデル以外のキャスティングもします。なので、モデル事業とクリエイティブ事業は、ちょっと別物ですね」
 
ーなるほど! では、モデル事業の方からもう少し詳しく教えてください。『mer』の読者モデルオーディションをやっていた流れで生まれたビジネスだと聞いています。モデルのマネジメントというと、通常出版社で行う事業ではありませんが、苦労した点や工夫したことなどありましたか?
 
原田「まったくの未経験ジャンルだったので、スタートした当初は本当に知識がなくて。オーディションとかあるんだ、キャスティング会社がキャスティングをやってるのか、と日々リサーチして情報を得ながら、お付き合いのあったブランドに営業したり……本当に試行錯誤の日々でした。

工夫したのは、いろいろなモデルたちのSNSをチェックして、どんな仕事をしているか参考にしていたこと。たとえば、『今日は〇〇の撮影に来ています』という投稿から、今どんなメーカーが宣伝に予算をかけているかとか、お金の動きがわかったりするんですよ。そうすると、うちのモデルをどこに売り込んだらいいのかが見えてくるんですよね。そんなリサーチを日々積み重ねた結果、仕事の採用率が上がり、少しずつ事業として成り立ってきたのかなと思います」
 
ー右も左もわからないまま、もがきながら必死に努力を重ねた結果が、今のモデル事業の拡大に繋がっているのですね。
 
岩倉「ちょうど時代も変わってきましたよね。ここ10年くらいで、個の影響力が目に見えて大きくなってきた。誰でもチャンスをつかめるし、ありのままの自分で仕事ができるようになってきたことは、僕らの追い風になったと思います。
 
あとは、性格的なものもあったかもしれません。僕は昔から、人がやってないことをやりたいというタイプだったので、マニュアルで動くとか、営業はこうあるべき、みたいなことが嫌いで(笑)。型にはまったやり方で仕事が取れている人がいるなら、自分流のやり方ならもっと売り上げができる! という意気込みでマネジメント事業に携わってきました。多分、原田さんもそうじゃないかな。
 
おかげさまで、うちの所属モデルたちは、それぞれがやりたい仕事をできている状況です。これからもさらに彼女たちが幸せでいられるように、そして、スタッフやクライアントさんなど、僕らに関わるすべての人が楽しく自然体で仕事ができたらいいな、と思いながら毎日を過ごしています」

いただいた仕事を2倍にも3倍にもしていく。クリエイティブ事業の醍醐味

―続いて、クリエイティブ事業についても、詳しいお話を聞かせてもらえますか? 
 
岩倉「本当にありがたいことに、最初は小規模だったお仕事が、気がついたら大規模なお仕事になっていることが多くて。『前回お願いした仕事がすごく好評だったから、次はこれもお願いしたい』というケースや、担当の方が同じ会社の他の部署の方を紹介してくださることもあります」
 
原田「やっぱり、もう一度オファーが来るということは、自分たちの仕事の成果が認められたということだと思うので、すごく嬉しいです」

岩倉「店頭で自分たちが携わったポスターや冊子を目にするのも感動するけど、なにより、一緒に仕事をした人たちに『お疲れ様、楽しい仕事だったね、またやろう』と言ってもらえたときのほうが何倍も嬉しいですね」
 
ーそのように倍々で依頼が増えている理由は、どこにあると思われますか?
 
原田「お受けした仕事をさらに大きくすることは常に意識しています。ひとつキャスティングをしたら、イベントもやりませんか? と追加提案をするとか」
 
岩倉「少し生意気に聞こえるかもしれませんが、基本、楽しい仕事、やりたい仕事しかやらないようにしています。でも、ちょっと矛盾してしまうんですけど、どんな仕事でもやりたくなっちゃうんですよね。何でもやりたいし、全部楽しそうって思えるんですよ。そう自分が思えるような提案を自然としているのかもしれません。
 
あとは、編集者の経験がすごく活きていると感じます。ひとつの仕事に対して、自然とストーリーを持って動けるし、提案ができているんだと思います。モノづくりからキャスティング、スタッフ調整、モデルやクライアントとの接し方まで、編集時代の知識と経験があったからこそ、今があると感じています」
 
ーえっと、確認なんですけど、先程のモデルマネジメント事業も、今お話いただいたクリエイティブ事業も、お二人でやっている、のですよね……?
 
原田「そうなんですよ! もう一人手伝ってくれている優秀なスタッフがいますが、基本は岩倉さんと私でまわしています。うれしい悲鳴ですが、人が足りません!(笑)」
 
岩倉「一緒に楽しく仕事をしてくれる人を大募集しています! SNSに興味があって、おもしろいものを作りたいという人、ぜひ連絡ください」

常に意識しているのは「相手に寄り添う」こと

ーお話を聞いていると、ものすごく忙しいけれど充実している毎日だということが伝わってきます。ほかにもモデルマネジメントを行っている会社がたくさんあるなかで、改めて、ワンパブのモデル事業を進めていくうえでお二人が大切にしていることは何でしょうか?

岩倉「寄り添い、じゃないですかね」

原田「そうですね。モデルに対しては、いついかなるときでもモデルの味方でいること。アドバイスはするけれど、基本的に否定はしない。うちのモデルはみんな地方から出てきた子なんですけど、東京の父と母くらいの気持ちで、絶対的安心感を与えられる存在でいることを意識しています」

岩倉「クライアントに対しても、寄り添いを意識しています。先方が求めているものをいち早く察知して、たとえばほかのキャスティング会社が100%だったら、うちは120%で受け止めて、想定しているであろうものの倍以上の提案をする。そうすると、さらに倍のオファーとなって返ってくるんです」

原田「インフルエンサーのキャスティングもやっていますが、ほかの代理店より絶対に詳しいと思います」

岩倉「あまり言わないですけど、我々、リサーチに関してめちゃめちゃ時間をとってるんですよ。時間があればSNSをチェックして、今のトレンドとか、何が旬かを徹底的に調べている。常にインプットをしていることで新しい提案ができるんだと思います」

原田「あと、この投稿でこのエンゲージメントで、本当にこの金額の価値があるかを、客観的に判断して提案しています。逆に言うと、価値がなければキャスティングしないし、適切でないと思った金額では提案しない。その結果、『そこまで考えてくれてるんですね』とクライアントに信頼してもらえるようになったのだと感じます」

岩倉「クライアントが喜ばない仕事なら、しない方がいいから。きれいごとかもしれませんが、できるだけみんなが幸せになる仕事がしたいんです」

ーこれは、お二人と一緒にお仕事したくなりますね……。超多忙な理由がわかる気がします。最後に、今後の夢や目標を教えてください。

岩倉「特に大それた目標はないんですよね。今日も明日も、モデルやスタッフ、クライアントや家族、そして自分が笑顔でいられたらいいかな。毎日楽しく自然体で仕事をする、そんな日々が続くといいなと思います」

原田「『No』と言わず、楽しく仕事をすること、ですかね。そうしたら、いつのまにか周りの人たちに良い場所に連れてきてもらえていたから。自慢じゃないけど、私も岩倉さんも、ここぞというときの対応力があります。あと、嗅覚。普段は二人とも結構ルーズなんですけど、ここは絶対!っていう踏ん張りどころがわかると言うか。その嗅覚を大切に、これからも仕事をしていきたいですね」

オンでもオフでもスマホを手放さず、InstagramからTwitter、TiKToKなどのSNSは常にチェックしているというお二人。気になる投稿や情報など、常にお互いLINEで共有しているそうです。ゼロからスタートしたモデル事業を軌道に乗せた背景には、普段表では見せない地道な努力がありました。と言いつつ、本人たちは努力とは思っておらず、楽しんでいるようでしたが! これからも、ワンパブのモデル事業から目が離せません。岩倉さん、原田さん、ありがとうございました!

(取材:水谷映美/撮影:我妻慶一)

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