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2023年12球団バント使用状況まとめ

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今回は犠打をどれほど、どのような場面で使用しているか、球団別にレビューを行っていきたい。セイバーメトリクスの観点から得点の向上のためには非効率であることがわかってきた犠打だが、いまだにNPBでは多用される作戦だ。首脳陣の考え方が強く反映される部分でもあるため、監督の采配を考える意味でも見ていこう。

1試合あたりの犠打推移

はじめに1試合あたりの犠打数を見ていこう。これに関しては2023年だけではなく、2014年からの推移を見ていく。まず全体的に言えることは、年々犠打が減少しているということだ。2014年最も多かったオリックスは1試合あたり1.23の犠打を記録していたが、今季は最も多い楽天でも0.89にとどまっている。

基本的に犠打の多寡は得点環境に左右される。得点が入りにくければ犠打が増え、入りやすければ減る。強攻のリターンが大きいほど犠打が少なくなるのは当然だ。ただ今季は犠打が多かった2014年に比べても極めて得点が少ないシーズンであった。2014年NPBの1試合平均得点が4.01点であったのに対し、今季は3.49点。得点がかなり入りづらい環境になっているにもかかわらず、犠打が減少しているのは面白い。徐々にではあるが、犠打という戦術の効率の悪さに現場も気づいてきたのかもしれない。

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