見出し画像

中日・日本ハム2対2トレードの各選手をセイバー視点で解説

※こちらの記事は、野球データサイト「1.02」の有料会員向けに配信しているメールマガジンの一部です。有料会員になるとメールマガジン配信のほか、守備指標UZRや総合指標WARなど、日本ではほかに見られないセイバーメトリクス指標も自由に閲覧できるようになります。ご登録は↓から。https://1point02.jp/op/reg/mailreg.aspx

 6月19日、中日、日本ハム間でのトレードが発表された。中日からは郡司裕也、山本拓実が、日本ハムからは宇佐見真吾、齋藤綱記が交換要員となっている。今回は彼らの力量がそれぞれどれほどか、セイバーメトリクスの視点から紹介を行おう。

宇佐見は昨季WAR1.8主戦級。隠された弱点とは?

 今回のトレードの中で近年最も大きな成果を挙げているのが、宇佐見だ。昨季は一軍で81試合237打席に立ち、打率/出塁率/長打率が.256/.296/.372と捕手としては十分な数字を残した。総合評価WARは1.8に到達するキャリアハイのシーズンを送っている。

 だが今季は伏見寅威、アリエル・マルティネスと一軍級の捕手が2名加わり、出場機会がわずか9試合16打席に減少。そんな中での放出だった。

 中日は6月14日に正捕手の木下拓哉が大菱形骨骨折により離脱。骨折だけに復帰までにはしばらく時間がかかりそうである。そんな中で、立浪和義監督は経験のある捕手を求めたようだ。実績を考えてもバックアップとしては十分すぎるように見える。

 ただ宇佐見にはここまでは表れていない弱点がある。それはフレーミングだ。データで守備の優秀者を決める“DELTA FIELDING AWARDS 2022”において、昨季捕手守備のランキングを作成したところ、宇佐見は対象13人中ワーストの13位。アナリスト宮下博志算出のフレーミング得点では596.1イニングを守った中で、-8.3点と大きく失点を増やしてしまったと評価されている。

ここから先は

2,481字 / 8画像

¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?