①チャリで10分の距離に住んでいた小説家ワナビさんと会った話
・概要、及びこのnoteを読む前の諸注意
結構早いうちにまたお会いしましたね。にのまえあきらです。
いきなりですがここで注意書きを。
※ Attention!※ ※ Attention!※ ※ Attention!※
今回のnoteに書いてあるのは僕がワナビさんと会って話したことについてであり、話した内容や相手のことについても多分に触れております。
つまり今、このnoteを読み進めようとしているあなたはこれから下にスクロールしてくと、全然知らない方の創作論や情報を延々と見ることになります。
「知らんやつのことなんか興味ねーよハゲ!」という方は今すぐ別のnoteに移るかごちうさでも見て心を落ち着けることをオススメします。ごちうさはいいぞ。
そして「よーわからんがそのワナビさんのこと知りたいで」という方は、このまま読み進めてください。特に小説家ワナビの方はそこそこまあまあ役に立つ情報を見られるやも知れませんよ。
と、この辺で注意書きを終わらせていただきます。今回も楽しんでいっていただければ幸いです。
・ワナビと会った
昨日、ツイッターで日頃から仲良くさせていただいている小説家ワナビさん(以下ワナビ)と会ってきました。
僕のツイッターをフォローしてくださっている方はすでにご存知かもしれませんが、お相手は詠井晴佳さんです。
何を隠そう、前回のnote(自己紹介note)でMF文庫J新人賞への応募が間に合っていたことを知らせてくれたワナビというのは詠井さんのことなのです。
去年の誕生日の前日(12月15日)、もそもそと夜ご飯を食べながらツイッターのタイムラインを眺めていると突然、「そして地味に1次通過者でめがわるい氏3位タイで最年少やんけ! すげぇ」というツイート(原文ママ)が流れてきた時は何事かと思いました。もしもこのツイートを見逃していたら選評シートが届くまで自分が作品を送れていることに気付かず、12月31日にもう一度同じ作品を送りつけるというとんでもない行為をしていたかもしれません。謝謝茄子。
そしてまた、『ツイッターで繋がっているだけの人を友人呼ばわりするヤベーやつ』のレッテルを貼られても構わないという不退転の覚悟を以って詠井さんの紹介を簡単にさせていただきますと、第25回及び第26回電撃大賞で二年連続四次選考に進んだ人です。この流れどっかで見たな?(前回note参照)
これもまた例によりなぜ仲良くさせていただいているのかわからないほどの実力者なのですが、今回はそんな詠井さんと会ってお話ししてきました。
・出会うまでのざっとした流れ
そもそもなぜ会うことになったのか?と、そこからお話ししていこうかなと思います。まず、昨年の12月の頭に、詠井さんがどこかへ旅行に行ったか何かの帰りらしい時に「神奈川に帰りたくねえ!」という旨のツイートをしていたのをなんの見かけたんです。
僕は何の気なしに「住んでるの同じ県で草」という旨のリプを送りました。
詠井「何市に住んでるんや? 我?」
僕「我、横浜在住也」
詠井「自分同様。質問在?(謎傲慢的姿勢)」
我「我在住場所カゲロウデイズ、ココロコネクト聖地也。質問在?(謎傲慢的姿勢)」
詠井「めっちゃ地元で草」
僕「マ?」
という流れで互いの住んでいる場所がとても近いことが判明しました。世界は広いが世間は狭いとはよく言ったものですね。まあ僕が言ったことなんですけど。
しかしこの時は互いに近いことが判明したくらいで、じゃあお会いしましょうなんてことにはなりませんでした。僕も詠井さんも、ネットで知り合った方と会うという行為がそもそも択として頭に浮かんですらいなかったんだと思います。だって、なんか怖くない?(ネット弱者並感)
とはいえやはり人は変わるもので、年があけてから五月の終わりに僕は二語十さんという方とお会いしていました。二語十さんも例によってツイッターで仲良くさせていただいている方であり、例によって過激な覚悟を以って紹介をさせていただくと第15回MF文庫Jライトノベル新人賞にて最優秀賞を受賞された方です。
……信じられるか? にのまえとかいう奴、こんな人脈持っておきながら電撃一次も突破したことないんだぜ……?
ちなみに第15回というのは今年の賞であり、受賞作である「探偵はもう、死んでいる」は2019年11月25日に発売予定ですのでこのnoteのこの一文を見てしまった方は是非買いましょう。そして読んだら僕と感想交換会やら討論会やらを一緒にしましょう。
と、「探偵はもう、死んでいる」の初日重版の決定打となるステマをしたところで話を本筋に戻します。
そうして二語十さんと会って話したことにより、僕はワナビと会うことに抵抗がなくなりました。(この時はまだ佳作に選ばれた段階であり、どの賞に収まるかは未定だった)
と思ってたんですけど、ふと気になって今ツイッターで検索をかけてみたら二語十さんと会う一ヶ月前にニコニコ超会議で違うワナビと会ってました。こいつの記憶力クソか?(違うワナビというのはTAKAHIROさんという方なのですが、今回は内容との兼ね合いもあり、今月の22に予定されているワナビ焼肉企画を書く予定である②の方に紹介を回させていただきます。TAKAHIROさんごめんね!)
本筋に戻すと言ってから二秒で外れたところで今度こそ戻ります。そうしてワナビの方々と会って話すことで、なんだかんだ「得られるものがめっちゃ大きい」ということに気づいた僕は会える方はガンガン会っていこうという方針にシフトしていました。
そしてどういう経緯かは細かいことは忘れましたが、詠井さんと会うこと自体が決定したのは今年の初夏ごろだったように思います。
確か、僕が「ワナビさんに会うのめっちゃ楽しい」と『ワナビ』のところを『おじ』に変えたらパパ活してる人になるようなツイートをしていたら詠井さんが「地元近いんですし僕らも会えたらいいですね」みたいなことを言ってくださったんだと思います。多分。
そんなこんなでつい一週間くらい前に、9月3日か4日なら空いてますと連絡が来て、僕はどちらでも空いてますと返して、やっぱり4日しか空いてませんでしたと連絡が来て、割と行き当たりばったりな感じで会うことになりました。
落ち合うことになった場所は互いの最寄りの一個隣の駅です。ホントに近所でした。チャリを10分くらいかっ飛ばせば着いちゃいます。実際駅まで自転車で行きました。
午後二時半という約束をしていたのですが、僕は十分の遅刻をしました(隙有自語)。こういうところで社会不適合者の素質が滲み出ている。
実際は「人のプロットノート見るの好きなので、あったらぜひ持ってきてください!」と詠井さんから頼まれていたことに家を出る直前に気づき、急いで部屋の中を荒らし回ったからなのですが、あまり関係ないですね。なんでこんな言い訳してるんだ。
そしてツイッターのDMで自分の服装の特徴を伝え、向こうに気づいてもらって落ち合いました。詠井さんはスポーティーポニテ快活美少女でした(大嘘)。でもホントに爽やかな方でした。実際のところはあんな爽やかな人だとは思っていなかった(クソ失礼)。
そんな爽やかな詠井さんに誘われて近場のガストへ。そしてお話を始めました。
・六時間半に渡って話したこと
終わりから申し上げますと、僕らが解散したのは夜の9時過ぎです。
つまり僕と詠井さんはドリンクバーとドリンクバーとちょい盛りポテトと山盛りポテトのみでガストの一角を都合六時間半にも渡って占有していたということになります。字に起こしたらクソ客以外の何者でもないな……。次行った時はちゃんとご飯頼むんで許してください。
と、適当すぎる形で流しつつ具体的な話したことにフォーカスしてみると……なにを話したんだっけ。
ものすごく楽しくてあっという間の六時間半だったのですが、いかんせん楽しすぎて何を話したのかあまり覚えていません。おのれ相対性理論。
しかしそんな二日酔いの朝みたいなうわ言をせず、ない記憶を絞り出してみればこのノートにも記載できそうな内容はいくつか思い出せます。
プロットについて。創作を始めた時期について。いまの創作スタンスがどこからきているのかについて。などなど。
・まずプロットについて。
はっきり言って想像以上でした。まず量が尋常じゃない。見せていただいたのは二冊なんですが、一作品につき一冊の半分くらいは書き込まれているんじゃないでしょうか。
もちろん「それでも少ないよ」とか「それくらい普通じゃない?」なんていう人はいるでしょう。ただ僕の場合、ルーズリーフ数枚の裏表に書けることを書きなぐって、あとは暫時書き足していくというある種の見切り発車じみたやり方だった(端的に言えば適当、極論『無に等しい』)ので、本当に衝撃でした。いやもうホント自分のプロットベースの紙を見られてる時恥ずかしくてしょうがなかった。
本人曰く「ある種、機械的に全部決めてからじゃないと書けない」らしく、コンセプトやテーマはもちろんのこと、各キャラの行動表や感情の変遷を表したいわゆる『感情プロット』や世界観設定などありとあらゆることがノートに手書きで記してありました(世界観設定に関しては図が描いてあったり)。
詠井さんの公募歴は僕と同じく第25回の電撃大賞が初めてなんだそうですが、それで四次選考まで進んだのは、綿密に綿密を重ねて練られたプロットがあったからこそなんだなあと、いたく感心させられました。
それに比べると自分がいかに浅く適当にその場あたりで文字を書いてきたのか、そして実力者はその実力を裏打ちする努力をしっかりとしているのだということを知ることができました。
・次に創作を始めた時期について。
どうやら僕より一ヶ月早いだけらしいです。僕が書き始めたのは2017年の12月。詠井さんが書き始めたのは2017年の11月とのこと。
お互い「マジかよ」と驚いていました。なーんでこんな差がついてるんですかね?プロットの差だよハゲという真っ当な意見はツルツルの頭で受け流します。
・次は創作のスタンスについて。
詠井さんは以前から「美しいと思ったものしか書かない」と仰っており、今現在もそのスタンスは変わっていません。そのことについて触れたときも「もはや呪いですけどね笑」と言っていました。何わろとんねん。
そしてこの「美しいと思ったものしか書かない」というのは、趣味や嗜好の話も絡んできます。
例えば好きな音楽。元々はニコニコ動画の話から繋がっていったのですが、好きなボカロPはピノキオピーとsasakure.UK(以下ササクレさん)であり、今現在信仰しているアーティストは米津玄師であるらしいです。
特にササクレさんに至っては、〈終末シリーズ〉という一連の楽曲群以降の、ピアノ優位で作られていた曲が好きだと語ってくれました。『カムパネルラ』とか好きだそうです。めっちゃ好きそうだなあと僕はうんうん頷いていました。
ピノキオピーの場合は、しっとりバラード系が好きとのこと。これもめっちゃそれっぽいなあと仕切りに頷いていました。『きみも悪い人でよかった』が好きだそうです。
そしてライトノベルに触れた原体験は葵せきな作『生徒会の一存』であり、小説を書く強いきっかけになったのは『さくら荘のペットな彼女』。
他に単純にオススメされた作品は『羊と鋼の森』、『斜陽』、『熱帯』、『白色の街のその骨の体温の』、『イヴの時間』、『いたいのいたいのとんでゆけ』です。もうちょっとオススメされた気もしますが忘れました。
好きな作品群を見渡してみても、スタンスや書こうとしているテーマに納得できるものばかりで、やはり経験が人を作るのだなあとしみじみ。
その他にも色々と取り留めのない話をたくさんしたのですが、美しいものを書くというスタンスの他に、詠井さんは着眼点がズバ抜けていると感じました。
あんまり具体的に言っていいかわからないのでふんわり言わせていただくと、第25回の作品は『人類は耳が聞こえなくなっていて、耳が聞こえる人の方が障害を持っていると認識される世界』が舞台。第26回は『オトナになるのにライセンスが必要な世界』で、次の作品は『過去は救いになりうるか?』というのがテーマだそうです。なんだこの着眼点……と思いつつ、感嘆のため息が止まりませんでした。
・終わりに
今回詠井さんと会って話してみて、楽しかったです。
あまりにも知能指数が離れていて会話が成り立たなかったらどうしようと心配もしましたが、全くそんなことはありませんでした。
歳が近いというのもあるのでしょうが、かなり意気投合できたように思います。
別れ際に「タメでいいですよ!」って言ってくださったのに、僕のネット上での基本スタンスが敬語なせいで「急には変えられないですよ〜!」と断ってしまったの後から申し訳なさが込み上げてきたので、次会った時は何食わぬ顔でタメ語使って困惑させていきたいですね(ゲス顔)。小心者なので多分できません。
と、詠井さんと会った話はこのあたりになります。本当に楽しかったです。近いうちにまた会えるのでそちらでも楽しみにしております。
というのも最初の方に書いた通り、現在時点で『9月22日にワナビや作家さんで焼肉を食べよう』という趣旨の企画にお誘いいただいていまして、そちらを②としてnoteにまた書けたらいいなと思っています。
その時はまたその時で「イかれたメンバーを紹介するぜ!」みたいなのができたらいいな。
ではでは、今回はこの辺で。
次は9月下旬にお会いできたらお会いしましょう。