想いのすれ違いをなくすための「要件定義」
誰しも、何かを頼まれて良かれと思ってやってみたら成果が相手のお気に召さずにお互いアンハッピー、という経験が一度や二度はあるのではないでしょうか。
私の場合、妻に「お皿を洗っておいて」と言われて洗ってみたら、「いつまでやってるの?」「これは洗わないでよかったのに・・・」「このお皿はここじゃない!」みたいなことが結構あります。
IT開発の仕事現場でも程度の差はありますが、こうしたことがしばしば起こります。
頼んだ仕事の出来上がりを見てみたら、「オーダーと違うのでお金は払えない。」とか、「やり直すためには追加費用や時間が必要になるから妥協するしかない。」とか、損害が数千万、数億円など大きくなってしまうと訴訟になることもあります。
これを防ぐため、「要件定義」という作業を行います。
皿洗いの例でいうと、「いつまでに」、「どのお皿を洗って」、「どこにしまう」みたいなことをあらかじめ確認しておくことで、終わった後に妻の期待とずれることを防ぐことができます。
ITのプロで要件定義のことを知らない人はいません。
それでも、問題が起きてしまうのはなぜか。
要件定義が「きちんと」行われていないからです。
要件定義は、WEBページやプログラムなどと比べアウトプットがやや曖昧であるため、活動に携わる人の経験値やノウハウによって成果が大きく変わります。
逆に言うと、ノウハウやコツをある程度知っていれば、大きな失敗を防ぐことができるだけではなく、現場で主導権を取ることができ、有利に物事を進めることができます。
次回以降で要件定義のノウハウやコツについて書いてみたいと思います。
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