ONE REPORT:パン屋さんのパン人気ランキング
9月も2週目に入り、残暑とはいえ秋を意識する時期になってきました。
秋といえば食欲の秋。
いつでも食べることができるパンも、秋に収穫される黄金の小麦から作られることをイメージすると、一際おいしいと感じられるような気がします。
世には様々なパン屋さんがあるとは思いますが、パン屋の売れ筋商品を明確な数字では確認したことがないような気がします。
あっても、店舗にあるポップ広告などで「当店イチオシ!」「一番売れています!」あたりの文言で知るくらいでしょうか。
実際にパン屋さんで一番購入されている人気のパンは何か、ONEのデータを使ってランキングが作れるだろうということで、今回はレシート買取の多いパン屋さん3チェーンにおけるパン売れ筋ランキングを作ってみました。
今回の条件は以下です。
レシート数が多かった上位3チェーン、順に人気なパンを見ていきましょう。
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レシート数 第1位:ヴィドフランス
言わずと知れたヴィドフランス、1983年に創業、2001年に山崎製パンから独立した、老舗製パンチェーンです。
※画像はどちらもヴィドフランス公式サイト
1位:塩バターフランス
2位:はちみつバターパン
3位:カリカリチーズカレーパン
それぞれの写真を公式サイトから拝借しましたが、もう見るだけでも美味しそう。
レシート数ランキング上位3位まででパンが食べたいときのランチが済みそうなくらい、ある意味で「完成」しています。
ヴィドフランスのこだわりは以下のように記載されています。
本場フランスの生活を感じさせ、かつ気軽にくつろげる場を提供する。
ここ5〜10年ほどで話題になり始めたサードプレイスを、2000年から早々と提供し続けてきたヴィドフランス、日本における製パンチェーンとしては長く美味しいパンとサードプレイスを提供し続けているチェーンと言えるでしょう。
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レシート数 第2位:リトルマーメイド
童話「人魚姫」にちなんで命名されたリトルマーメイド。第一号店の出店年はヴィドフランスよりも古い1973年です。
1位のサマーアップルパイ、表面の艶々が「かぶりつきたい」欲をそそります。
2位のミルクフランスは、シンプルながら絶対美味しいんだろうなぁという気持ちにさせますし、3位の塩くるみパンはくるみが嫌いでなければまず間違い無いでしょう。
どれも非常に美味しそうです。
ちなみにヴィドフランスでも塩バターフランスが上位に食い込んでいました。
焼き立てだからかもしれませんが、塩〇〇のパンはパン屋のパンのラインナップ内では流行りなのかもしれませんね。
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レシート数 第3位:ポンパドウル
創業1968年、第一号店は1969年出店、どんどん歴史が長くなりますね。3位のポンパドウルは、先の2つよりも古い創業です。
ポンパドウルの名前の由来は、公式サイトでは以下のように記載されていました。
本場フランスからの職人を呼んでの創業を60年代にやっている想いの強さが、今でも美味しいパンを提供し続ける遺伝子の始まり、ということなのでしょうか。
2位:メロンパン
※こちらのみ、写真はポンパドウル公式の通販サイトから。
…レシートの表記と写真のマッチングが合っているか一抹の不安はありますが、それでも3位に上がってくるフランスパン。
ポンパドウルはフランスのパン職人さんが遺伝子にある様子、消費者にとっても「フランスパンといえばポンパドウル」のような感覚があるのかもしれませんね。
1位のおいもパンは、フランスパンとは打って変わって非常に柔らかそうなイメージ、ほんのりしたお芋の甘味が容易に想像できます。
どれも非常に美味しそうです。
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ランキング上位の共通項…シズル感ある画像?
強いていうなら、「塩〇〇パン」は上位に入っていますが、それ以外の商品でいうと、ランキング上位の商品における共通項はいまいち掴めず。。
無理やりあげるとすると、お店の得意商品(ex.フランスパン)だったり、主力商品として多く作っているものが多く売れるということはありそうです。
そして、どのパンの画像も非常に美味しそうでした笑
酷く当たり前ですが、「美味しそうに見える」もしくは「美味しいはずの理由がある」という点が、人気のパンになる共通項なのかもしれません。
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パン屋さんの広告…?
どの画像も非常に美味しそうな画像と感じたのと同様に、筆者だけかもしれませんが、パン屋のWEB広告はあまり見ないと感じました。
夜中などのお腹が空く時間帯に、美味しそうなご飯の動画や画像をアップすることを「飯テロ」と呼んだりしますが、近しい感覚として、PCで仕事をしている人にとって、お昼前の時間帯にPC画面に出てきた広告にランチの選択権を奪われることが多くあるように思います。
パン屋さんのパン、季節限定のものはあれど、定番商品でもこれだけ美味しそうな写真があるなら、お昼時のビジネス街に流せば、ランチに美味しいパンを食べたくなる人は多くいそうな気がします。
(そもそも、広告費の捻出が厳しい可能性はありますが、、、)
さて、非常に雑に進めるとして笑、パン屋さんで広告を打つとなったときに出てきそうな課題は…
「ヴィドフランスのパン」なのか「パン屋のパン」なのか問題
パンと言う商品・商品画像の特性上、1枚絵の画像では「ポンパドウルの…」だったり「リトルマーメイドの…」「ヴィドフランスの…」といったブランド訴求ではなく、「美味しそうなパンが食べたい」というような、大きな意味での商品訴求をしてしまい、他ブランドのパン屋さんへも消費者を流してしまうことは起きそうです。
1社だけが広告費用を払うのは、エリアによっては効率的に良くない可能性は想定できます。
ただし、それを逆手にとって、複数のパン屋さんがあるエリアで、複数のパン屋さんが共同出資で「ランチパンプロジェクト」のようなニュアンスで共同広告を打ったりしたら、各社は小さい出資でパン業界への流入を促す施策になるのではないでしょうか。
近年で言うと「外食戦隊ニクレンジャー」のようなものもありました。
吉野家発、ガスト、KFC、モスバーガー、松屋と外食産業が集った、非常にユニークでユーモラス、温かみのあるプロモーション施策でした。
ガストさんが語る以下の言葉、
「外食=競合ではなく、一緒に盛り上げて行く仲間ができて嬉しいです」
それこそパン業界での仲間意識のようなものがあるのであれば、こういった施策と製パン業との親和性は、個人的には高いような感覚を覚えます。
(製パン業に勤めたことがないので、完全に的外れかもしれませんが、消費者目線からすると、ジブリ『魔女の宅急便』の優しさが浮かぶ「パン屋さん」は、みんな優しくて仲良しなイメージがあるのかもしれません。)
…共通項としてシズル感のある画像、という話から最後はズイズイっと話が逸れましたが、レガシーから温故知新、ユニークでユーモラス、温かみのある世界になってきたことですし(?)、きっと近い将来、製パン業のどなたか優秀な方が、美味しいパンと共に良いプロモーション施策もこねてくださることでしょう。
一消費者として、美味しいパンを食べたいっ!と強く思わされたときに、美味しいパンを食べると言う体験、お待ちしています。
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いかがだったでしょうか?
ONEでは、毎日全種類のレシートをユーザーの皆さんから買取り、回答いただいたアンケートの情報と併せて、多くの情報を分析しています。
今後も引き続き、データを分析・公開していきます。
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