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夢は、いきなり叶う

学生時代、コンビニのバイトをしていた。
レジで「ピッ」とやるのが好きだった。
バイトを辞めてから約10年。
社会人になっても、ずっと「ピッ」とやりたかった。

「じゃあ、コンビニでバイトすれば良いじゃん」
と言われるだろうが、それは現実的ではない。

子どものおもちゃで「ハンバーガー屋さん」とかあるでしょ。
それのコンビニとかあればほしい。

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(ふつーにあるやないかい)

でもまあ極端な話、本物のレジというか
ピッとやるやつだけあれば良いかといわれたら、
それはそれで何かちがう。

買うために運ばれてきたものを、
ピッとやって会計したいのだ。

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https://rejichoice.jp/reji-syurui-osusume/

こういうタイプじゃないんだよね。
なんだろう、これに関しては
「ピッ」というチャーミングな感じじゃなく
「オラッ」という暴力的な印象すら受ける。

広い面に対して「ピッ」てやりたいんじゃなくて、
ハンディスキャナみたいなやつで、線に対して「ピッ」てやりたいの。


「ピッ」てやりたい。

何も考えず「ピッ」てやりたい。

別に「バイトだりーなー」とか思わないから、
マジメにずっと「ピッ」てやりたい。


でも、本当に「ピッ」てやる仕事をしているときは
今とは全然ちがう人生を送ってるんだろう。
……なんかこわいな、とか思っちゃったり。

つまり、今の人生を無事にすごしていければ
「ピッ」とやる道を選ぶ必要はないんだけれども、
そんなこととは関係なく「ピッ」てやりたい。

という戯言というか、もはや夢。
この夢を10年ほど持っていたら、
いきなり叶った。

最近のコンビニに導入されている、セルフレジだ。

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(公式サイトから持ってきたけど、すごいモワモワしてる……)

これで、好きなだけ「ピッ」てできるようになった。

感動は、それほどないのが不思議。
むしろ、それはもう、あっけないほど。
でも、長年の想いが叶った実感はあった。

夢はいきなり叶う。
その規模の大小はあるだろうけど、
チャンスはいつどこで巡り会えるかわからない。

夢なんて大それたビッグワードじゃなくても良い。
何かしたいことがあって、それができるきっかけとなる出来事は
ふと突然やってくるんだろう。

それはもちろん、良いことも、悪いこともだ。
いきなり今日の帰り道に事故るかもしんない。

「常に全力」「明日、死んでも後悔しない生き方」
「いいパスは、走りつづける人のところに飛んでくる」(リクルート)
とか、まさにね。

こういうのが暑苦しいというか、僕みたいにゆるい人間にとっては
別世界のメッセージかと思ってたけど、リアルに感じられた。

それが人生。それが真理。
ほんともう、よくできてるわな。

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