おなぽえむ

両親がろう者で手話で育ったタイプのCODAです。今は、聞こえる人と聞こえない人で楽しく…

おなぽえむ

両親がろう者で手話で育ったタイプのCODAです。今は、聞こえる人と聞こえない人で楽しく働くことを目指してSilent Voiceという法人経営をしています。人生のほとんどが感覚の違いや"伝わらない"ことと隣り合わせですが、だからこそ見つけられるものがあると思って、探してます。

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伝わらないもどかしさをこえるとき

メッセージを送っただけじゃあ伝わらない 言っただけじゃあ伝わらない 相手はバカなのかなと、そんな疑いをかけてみる でも、伝わらないくやしさがずっと自分の中にたまって どうしようもなくなってしまう 離れてしまいそうになるけれど それをしてしまっては、できないことが生まれる また、相手と向き合ったときに ほかの方法が必要なことに気がつく ほかの方法をやってみると さいごは、自分が相手のことを なんにも分かってなかったんだなって 気づいたときに 伝わってい

    • 映画『Coda あいのうた』コーダ当事者的解説と感想 ※若干ネタバレ?

      1月21日公開の映画『Coda コーダ あいのうた』の主人公ルビーと同じCODA(CODAの意味は後ほど解説)の僕が、いちCODAとして感じたことを極力ネタバレ無しで書きます。 (2月4日追記:「若干ネタバレかも」というご指摘をいただきましたので、まだ映画を観ていない方は自己判断でお読みください) あらすじ 本予告(映像:1分48秒) タイトルの「CODA(コーダ)」ってどういう意味?言葉の説明(上)にある通り、この映画の主人公の少女ルビーは「CODA(コーダ)」であり

      • お団子屋の行列に並んだら、お団子食べれないくらい人生見えてきた

        社会人なりたてのうまくいかなさ23歳の時が人生の中で忘れられない。社会人になって新天地東京で、何者かになりたくて空回りし続けた日々。 スーツ着てネクタイ締めて、まだヒゲを剃る習慣がなくて、つい剃らずに行くと上司に「それでいいと思ってんのか、ヒゲだよ!ヒゲ!」って言われた。驚き。これからはヒゲを毎日剃らなアカンのかい。 明らかに成人して大人になってんだけど、自分でもしっくり来てなかったあの時期。自分が何者なのか分からなさすぎて、自分で自分を認められなくなって、他人から承認さ

        • お互いに『わかろうとする』時間

          最近、ボードゲームづくりにチャレンジしました。 わかりあえる瞬間、それが僕の最大のテーマになりつつあります。 きっかけは、2020年末に実施した『爆音コンビニ』という企画でした。 いまの、マスクで顔の半分が隠れる社会。 声での会話が遮断された『爆音コンビニ』が教えてくれたのは、ただただ「わかろうとする」ことの大切さでした。 お客さんが指をさす。それを「わかろうとする」 店員さんが首を振る。それを「わかろうとする」 わかろうとする人たちの間で連続的に生まれてくるコ

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        伝わらないもどかしさをこえるとき

          オリンピック閉会式の"手話の人"から生じるハッピーに関する経験的妄想

          TOKYO2020が幕を閉じた。 期間中にも色んな方々の努力があって、開会式にはなかった"手話通訳"がNHKのEテレでの放送において画面に登場した。 Twitterでは「手話の人」が話題のフレーズになり、盛り上がっていた。 この出来事に関して、ろう通訳やその仕組み、ろう通訳と手話通訳が画面に並んだこと、これに至った経緯等など知ることができたので書きたい気持ちがあるが 自分の生い立ちや経験から、何より一番感じたことがあった。 それはホントもう、まじで、閉会式、両親とみ

          オリンピック閉会式の"手話の人"から生じるハッピーに関する経験的妄想

          夏の亀

          おばあちゃんは、ぼくを色んな所へつれていってくれた 「きょうは、あついから、ぼうしをかぶって」 家の近くに池があって おばあちゃんが、拍手をすると亀が出てくるとおしえてくれた おばあちゃんが手を叩くと、数10匹の亀がノロノロと集まってきて顔をだす そこをめがけておばあちゃんは、パンのかけらを投げた ノロノロとうごいていた亀がキビキビとうごいて食べた ぼくも、おばあちゃんからパンをもらって亀にむかって投げた ぼくは次の日、朝ごはんのパンをランドセルに入れた ク

          生地がしわしわなのはいいんだけど、折りしわだけは本当にきれいにして欲しいの。

          この記事の内容初めて見た人、初めて聞いた言葉から、コミュニケーションのことが少し分かった気がしたので書きます。 これを見た人のオススメで、みました。覗けない世界でおもしろかった。 服飾の世界で深くなってる百々さん。自分にとっての異世界。 異世界と分かりやすい異世界。 番組中の、モデル撮影時のスタジオ、アシスタントが持っている被写体のバッグに「これ アイロン」と言う百々さん。すぐにバッグにアイロンをあてる。 「まだ汚い」と足早に裏へ行き、自らアイロンをあてる百々さん。

          生地がしわしわなのはいいんだけど、折りしわだけは本当にきれいにして欲しいの。