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エキスとは?

前回の「たん白加水分解物」に近い存在であるエキスについて、文字に起こしてみます。

食品の原材料表示に、「〇〇エキス」と書かれているものを見ることはよくあると思います。

チキンエキス、ポークエキス、椎茸エキス、ホタテエキスなど…

このエキスって何なの?という声を聞いたので解説してみます。
結構身近なものだと思うはずです。

エキスの語源はオランダ語の「抽出物」

エキスとは、オランダ語の エキストラクト (extract) の略です。
意味を一言で言うと抽出液です。

しいたけとかホタテとか、鶏であれば通常肉ではなく骨や骨付き肉を使いますが、これを煮出したものがエキスです。

要するに出汁(だし)です。

ググると化学的に抽出して濃縮したのがエキスのような書かれ方をしていますが、
薬品を使う場合もあれば、単に水で煮ることもありますし、
濃縮する場合も、しない場合もあります。

言ってしまえば、お茶は茶葉から出た成分をお湯に溶かしているエキスですし、コーヒーもコーヒー豆のエキスです。
バニラエッセンスも、バニラの成分をアルコールに抽出したエキスです。

ただ、原材料にエキスと書いてあったら、ちょっと味付けしてあるようなものも含まれることがあります。
食塩だったり、アミノ酸のようなうま味調味料などです。

薬品や添加物を使うような場合ももちろんありますが、ほとんどは単に煮汁だと思っていただいて良いように思います。

エキスはなぜ入れるのか?

料理には出汁を入れた方が美味しくなりますよね。
それも、カレーや寄せ鍋のように、いろいろな食材から出汁が出ていた方が美味しいですよね。カレーはお肉を2種類使うと美味しくなると聞いたこともあります。

味覚は、より多くの成分が入って複雑な状態になっているとき、
味の厚みがあって美味しいと感じます。

そのため、いろいろな食材のエキスを混合するのです。

エキスパウダーとは

エキスパウダー」というものもよく見ると思います。

抽出液したエキスを乾燥させて粉末にしたものと想像できると思います。
丸どりがらスープみたいな感じですね。

しかし、普通に考えて、
液体を蒸発させたらほとんど消えてなくなっちゃいますよね。

そこでなくならない様に、デキストリンなどの粉体を混ぜてそれを蒸発乾燥させます。

パウダーにすることで「エキス」もよりちょっと原材料が増えます。


デキストリンはこちらで解説👇


個人的な意見

特に書くことはないのですが、エキスが何か分かれば安心できるのではないでしょうか。

エキスも安くはないので、個人的にはそこをケチらずに入れている商品は好感が持てます。

参考サイト

参考にはならないと思いますが…
エキス調味料協会という少々マニアックな協会があります。


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