読み継がれる本
棚を借りている吉祥寺の「ブックマンション」は昨日から2020年の営業を開始されました。
昨年末の12/28(土)に訪問し、棚の本を補充してきたので「しばらく棚のスペースは空かないかな」と思っておりましたが、驚くことに営業開始日に本を購入いただけました。
しかも購入者は同じ棚主(※1)の"こども本屋「まる:そ」"店主さん(10歳)でした!
自分で選んで並べた本が売れるのは率直に言って"嬉しい"体験です。
ただ今回はそれ以上に、10歳の方に購入していただけたことが嬉しくnoteに記事を書きました。
◾️購入された本は…
購入いただいた本は『図書館戦争/有川浩(※2)・著』でした。
昨年末に図書館で少し読んで面白かったので、今回購入されたようです。(「まる:そ」さんのTwitterはコチラ)
ホントに嬉しい!
嬉しい理由は2つあります。
◾️嬉しい理由①
まずは、わたしが有川ひろさんの作品が好きだから。
ものすごく単純な理由です。
でも、自分が好きなものを他の誰かにも好きだと言ってもらえることは嬉しいことだと実感できました。
学生の頃は、休み時間などに友だちと「〇〇が好き」「〇〇面白よね」と、たわいもない会話をしたものです。しかし大人になってからは、好きなものの話をする、自分の好きなものを人に勧めるという機会が減ったように思います。
◾️棚は間接的な"交流の場"
「ブックマンション」では、自分で直接お客さんに本を売っているわけではないので、自分の棚の本を気に入ってくださった方の顔を見て交流する機会はほとんどありません。しかし、
「この本、読んでみませんか?」
「この本、面白いですよ?」
という気持ちと、
「この本、気になっていました」
「この本、何となく面白そう」
という気持ちを、棚を介してやりとりできる場所なのだと思います。
◾️嬉しい理由②
『図書館戦争』が単行本で出版されたのは約14年前の2006年。
つまり、「まる:そ」の店主さん(10歳・小学4年生)の生誕前ということになります!(それにしても、自分との年齢差に改めて驚愕(←))
もちろん、普通に考えてみれば、古典作品は自分が生まれる前に書かれているわけで、そうした作品に触れることは珍しいことではありません。
しかし、"古典"や"不朽の名作"と呼ばれるほどは歴史のない本が、図書館や古書店をきっかけとして読み継がれていく可能性に改めて気付かされた出来事でした。
物語を楽しめる、学ぶことがある『読書』という行為そのものが好きです。
そして、世代を超えた交流のツールにもなる『本』そのものも好きです。
だから、これからも『本』が存在する場所が多くあることを願っています。
<注記>
※1ブックマンションで棚を借りて”本屋”を営んでいる人たちの総称
※2現在は『有川ひろ』名義で活動されていますが、ここでは出版時の表記を使っています。
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