コロナの前にペスト(はじめに)

はじめに
 2017年8月、アフリカのマダガスカル共和国では首都のアンタナナリボを中心にペストが流行していた。
 8月と言っても、アンタナナリボの住民たちがペスト流行の知らせを聞いたのは9月に入ってからだったらしい。それからはもちろん、新聞やテレビ、Facebookではペストについての話が常に流れていたがアンタナナリボの住民たちはいつもと変わりなく、自分たちの生活スタイルを変えることなく過ごしていたように思う。
 当時、WHOをはじめ、日本を含む世界のメディアがマダガスカルのペスト発生を恐々と見守っていた中、その中心地にあたるアンタナナリボにいた私が何を見て、何を感じたかを書き留めていこうと思う。

※個人情報保護のため、出身地や年齢は変えてあります。

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