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【R18小説】ひとりぼっちのイリスは如何にして何者かの仔を孕むのか

はじめに。

R18のえっちな小説です。触手植物と戯れているうちに最終的に孕んでしまう女の子の話です。

 二人を乘せた馬車が見えなくなると、わたしは邊りを二、三度見廻して、やっぱり誰もいないことを確かめると、ダークグレーのスカートを飜して目の前の納屋の扉を開く。

 十年前にお父さんとお母さんが亡くなってから、わたしを育ててくれたのはお姉ちゃんだった。

 そんなお姉ちゃんが結婚すると云って、マティアスさんを連れてきたのが去年で、わたしを一人置いて結婚出來ないと云った姉に、マティアスお義兄さんは三人で住むことを提案した。

 なんていい人。

 いい人なんだけど。

 納屋に入ると、明かり取りの小さな窻から柔らかな光りが降り注いでいる。

 仄暗い部屋の中に、鍬、鋤、藁束、などが整然と竝べられていた。

 兩親がいた頃は、うちは農家をしていた。

 今日の天氣は晴天で、きっと旅行日和だろう。お腹の赤ちゃんも喜ぶね。

 お姉さんとマティアスお義兄さんはニューベリー山脈にエーデルワイスの花を見ると云って出かけていった。

「イリスちゃんも一緖にどう?」と誘われたけど、わたしはノーと答えた。

 二人は優しい。

 そのことが苦しい。

 わたしは奧の棚の上から多肉植物の「みゅーちゃん」を取った。

 球狀の莖はカボチャほどの大きさで、その上からタコの足のような長い葉がいくつも伸びている。

「みゅーちゃん」を活けてあるガラス甁から取り出すと、わたしは抱き締めた。

 この子を見つけたのは二ヶ月前、森へ花を摘みに行った時で、初めはオレンジほどの大きさだったのに、あっという間に何倍にも大きく育ってしまった。

 この子を見たマティアスさんは、

「イリスちゃん、これはよくないモノだよ。すぐに捨てるんだ」

と云った。

 だけどわたしは——。

「んっ……」

肉厚な葉が首筋を撫でて、反對側の耳をその尖端でつんつんする。

 わたしはこの植物が戲れやすいようにと、白銀の髮を耳に掛けて後ろへ流す。

「ふぁ……っ、んんっ……」

わたしにはこの子が必要だ。

 綠の肉厚を頬に寄せて、わたしは口付ける。

 おねえちゃんとマティアスさんもこんな風にしてるのかな?

「ぢゅぱっ」

わたしは「みゅーちゃん」を甘噛みするように、唇の裏側で舐め上げる。

 すると不思議なことに、全ての葉が一齊に波打った。

 植物にとって、唾液や刺戟はよくないのかもしれない。

 ううん、違う。

 よすぎるんだ。

 その證據にみゅーちゃんの厚ぼったい葉は、さっきより少ししゃきーんと漲っているように見える。

 惡くはないよね、元氣になっているんだもん。

 わたしはそのまま「ちゅぱちゅぱ」と音を立てながら、みゅーちゃんを舐めたり唇でしゃぶったりする。

 そうしているうちに、みゅーちゃんの長い葉は、硬さと瑞々しさを增していった。

 葉の表面に、仄かに甘い香りの蜜のようなものが滲み出す。

 この蜜の匂いを嗅いだり、舐めたりすると頭がほんわかして氣持ち良くなるのだ。

 ハーブの一種なのかもしれない。

「ふ……んんっ……」

みゅーちゃんの長い葉が、首筋をずずずと撫でる。

 皮膚の表面をなぞるだけのその動きは、わたしの背筋をぞくぞくぞくっと戰慄させて、乳頭の先まで肌が粟立つ。

「……はぁ」

我ながら恥ずかしいほどの甘い聲で息が漏れた。

 ねぇ、おねえちゃん。これが女の聲なのかな?

 乳首の先がじんじん疼いて、觸らなくても硬くなってることがわかる。

 はぅ……と息が漏れる。

 今日はこの子と目一杯遊ぼうと思っていたけど、いざとなると躊躇ってしまう。

 どうしたいのか、自分でも分かってる。

 でもホントはしないで濟ませたい。こんな淺ましいことをするなんて、わたしは自分が恥ずかしい。

 でも、でも、でも。

 躊躇う心と裏腹に、わたしの手は半ば自動的(オートマチック)に、長い葉をふたつ手に取っていた。

 ばかだね、今日もまた始めてしまう。

 わたしは古びた藁束の上に腰を下ろす。

 すると丁度目の前にある古ぼけた鏡に自分の姿が映った。

 ゆるいウェーブのかかった銀髮と、リネンのブラウスにダークグレーのロングスカート。

 潤んだ目で長い葉の多肉植物を抱く自分は、我ながら淫蕩そうで見るに堪えない。

 この子でえっちなことをして、氣持ち良くなることしか考えてないなんて。

 ごめんなさい。

 今日もまた始めてしまう。

 この先はただの口付けや、觸れ合いとは違う。

 一度始めると達するまで終われない。

 わたしはみゅーちゃんの葉を兩胸の上へ置く。

 すると葉は胸の膨らみを確かめるように、ゆるゆると布越しで肉の上を蛇行した。

「ぁ……んん……」

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