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僕が病的に好きな渡辺温の関連記事。ヲタ活まとめ。
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日立で渡辺温の聖地巡りをした話(2日目

一日目は興奮してとても眠れなかった。 何が如何と云う譯では無いけれど、とにかく情報量が多いと感じた。 温が過ごした町、温の心象風景に多少なりとも影響を与えたであろう此の町を五感で感じる事は、僕にとって非常に刺激が強かった。 目で見る景色、百年前と變わらないであろう波の音、虫の聲。常磐線の音、町の匂い、空気、あらゆるものが毛穴に刺さり、僕の細胞をずっとざわつかせて居た。 この町の總てが僕を揺さぶって居る。 一日中歩いて居たのに3時頃まで全然眠れず、4時にも目を覺まし、6時には

本日8月26日は渡辺温122回目のお誕生日。おめでと! 寫眞は温が生前に出した單行本。江戸川亂歩名義のポー翻譯は兄の啓助さんとの共同翻譯。渡辺温の事は語りきれない程澤山の思いがあります。此のnoteで少しずつ資料等を纒めて形にして行きたいと思って居ます。

シンドバッド船長/解説未満感想文

こちらにデータ入力をして書き起こした作品に就いての話です。 ↓↓ * 僕の激推しモダンボーイこと、長谷川修二氏の短い1作です。 そもそも長谷川修二は映画会社で翻訳や宣伝部長をして居た人なので、創作小説畑の人ではないのですが、新青年には小説形式でモダンボーイ指南の様な文章を幾つか書いて居ます。 渡辺温が新青年に入ってから寄稿が始まって居るので、温の依頼で新青年に書き始めた事が考えられます。この話は渡辺温が編集部から離れて居る時に掲載されたものですが、温が縁で新青年と繋がりが

シンドバッド船長—道頓堀モダン気質— /長谷川修二

シンドバッド船長—道頓堀モダン気質—長谷川修二・作 新青年昭和3年12月号掲載  大阪では矢張り道頓堀であるが、古来の伝統的な道頓堀情緒などは見度(みた)くも見られなくなっている。芝居小屋と芝居茶屋の雰囲気を、神(かん)ながらの道頓堀情緒と考えて、近頃の大阪などに来ようものなら、昔の幼馴染の家が貸家になってた程の失望を感じてしまう。今更にモダン繁昌詩を書くなら、どうしてもカフェを謳わなければならないのだ。大阪は橋の都であったが、今ではカフェの街である。カフェの数(すう)は全

これは完全に新青年の人の仕事場だ☺️はい。勉強中です。

シルクハットとモーニングでお出掛けしてきたよ。これは代官山。渡辺温もきっと歩いたことがあるんじゃないかな。

渡辺温の作品の構造のようななものを考えていて気がついたけど、これ僕が普段からずっと「こういう風に作りたい」「こんな感じで創作に託そう」と思ってたのと同じやり方だった。ああ。そんなこと気付いてなかったし彼から創作を学ぼうと思ったことは一度もないのに全く同じ様な事をしようとしていた。

故郷に就ひて

浦添には生まれてから7年いて、自分の礎や心の原風景を作ってくれたところだけど浦添は遠くずっと行ってなくて今どうなってるのかもあまりよく知らない。土地の者ではなくなってしまった。 岐阜のことはよく知っていてぼくを大人にして育ててくれたところではあるけど自分の文化を否定されたことも多く到底此処は魂の故郷になんてなれない。実母との思い出の品を「みすぼらしいね」と蔑まれて捨てられるような、そんな体験を何度もした。お世話になった養母のイメージ。 馴染めない養母の元を出て、けれど今更

シルクハットにモーニングで仕事をする。

渡辺温が異常に大好きな僕は漠然と何時かは彼と同じようにシルクハットを被ってみたいし、モーニングも着てみたいと思っていた。もしそのスタイルが揃ったらそれで仕事をしてみたいとも思っていた。 十三歳の頃から何となく憧れて居た夢だった。夢だと言うことも自覚していないほどの夢だった。 先日から連れ合いが「誕生日にシルクハットを仕立てよう」と言い出して、本当に!?出来るの!?いいの!?と思いながら帽子屋さんを調べたら、オーダーで帽子を作ってくれるお店を見つけて、相談と見積もりに行ってき

日立で渡辺温の聖地巡りした話(1日目)

2024年2月10日、渡辺温の93回目の命日だった。数え方あってるかな? 今までに温のお墓参りには2回行ったことがあるけど、一度命日にお墓参りに行って手を合わせてみたかったことと、助川町(現・日立市)の温に関する場所を巡ってみたいとずっと前から思って居たので、1泊旅行で行くことにした。 2月10日が土曜になることはこの先しばらくなく、これを逃すと中々そのチャンスは訪れないので、今回思い立って旅に出ることにした。 上野から日立へ横浜在住の僕は上野まで出て、そこから特急ひたちに

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2024年1月2月

あの日以来毎日のやうに夢に出る。日立の海。僕の心の中で地元のやうな気持ちになつて居る。

2/10の渡辺温の命日に茨城県の日立市へ行って渡辺温のお墓参りと聖地巡りをしてきた。細胞にたくさん吸収した感じ。今では日立のあれこれを愛おしく思う。地元のように思えてしまうほど。二日巡って暫く気持ちの整理がつかなかったけど、翌日堪らなくなって泣いてしまった。

新青年関連についての雑感(2024年2月頃)

僕の中身、僕の魂の8割は新靑年(主に昭和2年ー5年頃)で出來て居るんぢやないかと思ふ。新青年をもぐもぐ食べて自分のことを取り戻さう。小学生の頃から新青年を見ると嬉し涙と恍惚の鼻水が出そうになり、ずっとにやにやして体温は上昇し、本物を目にすれば心臓が破裂るすかと思うほどドギマギし、本物があるという情報を目にしただけで手をばたばたさせて躰をびくつかせて仕舞ふ……。うーん。 ⚫︎ 長谷川修二君も著作権切れなのだなあ。これは僕があちこちに散らばった長谷川修二の文章を集めて同人誌形