親だって未熟な人間

3歳の子どもの衰弱死がニュースになっていましたね。非常に心痛むニュースであり、亡くなったお子さんのご冥福をお祈りします。

そのニュースを受けて、千葉市長の熊谷さんがTwitterでこのような発言をされていました。以下抜粋です。

「育児放棄を責める以上に、親を放棄しなかったことを私は責めたいです。十分な養育環境にない場合は他者に委ねることも勇気です。」

「日本は実親(特に実母)が子育てに責任を持つべきという考えが強いのですが、子供ファーストで、時には手放すことも許す社会全体の価値観醸成が必要です。」


いかがでしょうか?

僕は熊谷市長のこういう考え方って素敵だなぁ、と非常に共感しました。(賛否両論あって良いと思います)

少しずつ流れは変わってきているのかもしれませんが、やはり育児を巡る価値観は、今でも

母親がしっかりしなければならない

というものが根強いのかなと感じます。

お母さん達も、

「自分がしっかりしないと」

「子どもの見本にならないと」

と言い聞かせて日々ギリギリの状態で頑張っているケースをよく経験します。

そのくらいの気概がないと心が持たない、という方もいらっしゃるのかもしれません。なのでそういう気持ちを否定するつもりはさらさらありませんし、お母さん達にはいつも敬意を持って関わらせていただいております。

ただ、母親だからしっかりしないといけないとか、大人だから子供に対してはこう振る舞わないといけないとか、そういう無意識のうちに背負わせている価値観というものは見直されていくべきなんじゃないかなと思います。

子供を産んで親になったら、勝手に立派な人間になるのでしょうか?少なくとも僕はそんなことはありません。笑

親だってまだまだ未熟な人間なんです。

大人ぶって子育てしても、子供は見抜いていますし自分も疲れてしまいます。

子供も親も、等身大で良いんじゃないですかね。

そんなの甘えだ、と指摘されてしまうかもしれません。

確かにそうかもしれません。でも甘えだろうとなんだろうと、いつだって大事なのは親と子どもがどう繋がっているかであり、他人の評価は関係ありません。

多様な家族のあり方を認める社会であって欲しいし、僕たち医療者は、子供を守るだけでなく疲れてしまった親御さんもサポートできる存在でありたいな、と感じました。

ちなみに、今回の事件のお母さんについては、限られた情報しかないので明確なことはコメントできません。

皆さんの率直な意見もぜひお伺いしたいです。

それでは。

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