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ジャニーズファンとして

この問題が取り上げられているなか、私はnoteでもジャニーズのアイドルのことを書いていました。

Hey!Say!JUMPというグループのファンになって9年目になります。
辛い時、どれだけ励まされたか、どれだけ元気をもらったか。
ただかっこよくて見た目のいい人が歌って踊る姿に見惚れているのではないのです。彼らの努力や汗や涙がその背後に見える、その物語に心を揺さぶられるのです。

昨日のジャニーズ事務所の会見を、複雑な気持ちで見ました。
当事者の会のみなさんの会見も見ました。

私はなにもわかっていなかった。

これは許されていい、目を逸らしていい問題であるはずがない。

私自身も性被害を受けたことがあります。セクハラもなん度も。
どれだけ悔しいか。情けないか。惨めか。
加害者が今もなにもなかったように平然と暮らしていると思うと、全てをぶち壊してしまいたくなります。加害者の暮らしを。
そんなことができるならそうしたい。
そのぐらい行き場のない怒りが消えません。

そんな思いを知っているのに、そのこととは別に考えていました。

推し活の友達とも
「ジャニーズ、どうなるのかな……」
「JUMPのみんな、どんな思いでいるのかな…」
「それでも私たちはJUMPが大好き」
と言うような、本質には触れない、考えないやり取りをしていました。

テレビ局各社の声明も読みました。

「タレント自身に問題があるわけではない」「これまで通り起用する」

やっぱり日本は変わらない……といううんざりした気持ちでため息も出ませんでした。

「これからもジャニーズアイドルの姿がテレビで見られる!」
とホッとするなら、もしかしたら私は加害の一端を担っているのかもしれない。

そう思うようになりました。

当事者の会の方の心の叫びのようなお話を聞いたからかもしれません。

事態の重みが、やっと私の中に少しだけ入ってきました。

「ジャニーさん」
私たちオタクは尊敬と感謝の気持ちを込めて、故ジャニー喜多川をそう呼んでいました。
私よりもっと熱くジャニオタをしているうちの末っ子は、小学生の頃「偉人伝」という課題で、ジャニーさんについて書こうとしましたが、ちょうどいい資料が見つからず諦めました。

そのぐらい、私たちファンは

「こんな夢を見させてくれてありがとう。感動をありがとう」

という気持ちで「偉大な」ジャニーさんを愛していました。

でも。
やっぱり。

そのことと性加害を分けて考えてはだめなのです。
ジャニーさんが2人いるように考えたらだめなのです。

同じ人です。
同じ人がしてしまったことです。長きにわたって。

その上に成り立っていた会社、活動です。

私がCDを買う、DVDを買う、テレビを見る、CMに出ている商品を買う、雑誌を買う、映画を見る、コンサートに行く……。

全て会社の利益になります。
会社の活動に賛同していることになります。

分けては考えられない。

どこからどう見ても清廉潔白な人なんていないのかもしれません。
でも、ジャニー喜多川がしてきたことは重大な人権侵害です。

人を扱うことを商売とする人が、その影で人の尊厳を踏みにじっていた。

あんなキラキラな世界がそれがないと成り立たないのなら、そのキラキラの世界はなくていい。存在してはいけないのでは……。

Hey!Say!JUMPが大好きだから。
本当に大好きだから。

夢や勇気や愛を謳う彼らに心酔していたから。

事実から目を背けることは彼らを好きな気持ちも全て嘘になる気がするから。

彼らを好きな気持ちは変わらない。

NHKの「みんなのうた」で10月11月期に放送が予定されている「だいすきなきみへ」をHey!Say!JUMPが歌います。とても楽しみにしていました。

でも。

その影で存在自体を踏み潰されたような、そんな事が起きていた。

ジャニー喜多川とジャニーズ事務所。マスメディア。芸能界。日本社会。私たち一人ひとり。

当事者の会の方が語られていました。

「いつまで経っても日本は人権意識が低い国のまま」

時代のせいじゃない。
無知のせいです。

このままファンでいてもいいのか。

犯罪を犯し続けて、被害者を見殺しにしてきた「夢のエンターテインメント」。

それを目をキラキラさせて見ている私たちは、一体なにを見ているのでしょう。

光が強いところには必ず影がある。

そういう話なのでしょうか。

どうすればいいのでしょうか。

ファンとしての活動があまりにも楽しくて、それを手放すのは悲しいです。寂しいです。怖いです。

でも。

でも。

私たちの大好きなJUMPのメンバーがもし今

「色々あるけど、これからも僕たちを応援してね!」

ってキラキラの笑顔で言ったら。

「はーい!」

って思えるでしょうか。

そんなに無知ではいられない。

そんな犠牲の上にしか、芸能活動というものは成り立たないのでしょうか。

このままファンでいていいのか。

いいわけない。

いいわけがないです。

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