見出し画像

せかどうロゴをつくろう!

こんにちは。せかどう広報の中の人です。

この記事では、皆さんお馴染みのせかどうロゴができるまでの過程を紹介したいと思います。私が主に作りました。

この作成過程も、言ってしまえば歴史なので、せかどうの活動範囲ですよね?


まずはロゴについて、会長から解説。

【ロゴの由来と意味】

このロゴのモデルは、現在イスタンブル(旧称コンスタンティノープル)にあるモスク「アヤ・ソフィア」のモザイク壁画から採用しました。アヤ・ソフィアは2021年にモスク化されてしまいましたが、それまでは博物館として使用されていました。そもそも、アヤ・ソフィアの建設は、6世紀のビザンツ皇帝ユスティニアヌス1世の命令によるものです。この巨大で荘厳な建造物は、16世紀まで世界最大のドーム建築として名を轟かせました。かつてのビザンツ帝国のシンボルであったといえるかもしれません。
さて、このモザイク壁画には聖母マリア、イエス・キリスト、聖ヨハネが描かれており、ロゴは真ん中のイエスだけを採用した形になります。なぜこれを採用したのか、もちろん綺麗だったという理由だけではありません。歴史的な背景があるのです。
この壁画は1261年に作られました。コンスタンティノープルが奪還され、ビザンツ帝国が復活したとされる年です。あれ?ビザンツ滅亡は1453年だったはずじゃ...と思われる方もいるかもしれません。1204年、ビザンツ帝国は第4回十字軍によって首都を奪われていたのです。その後、各地に亡命したビザンツ残党勢力は抵抗を続け、最終的に首都を取り戻すことに成功。帝国を再興したミカエル8世はそれを記念して、あのモザイク壁画を作らせたというのが現在最も有力な説とされています。また、この壁画は従来の構図を引き継ぎつつ、写実的な表現が取り入れられ、そこからは新しさを感じることができます。いつか直接この目で拝みたいものです。
...ん?それとロゴの何が関係あるのかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は大阪市大には、元々OCU世界史同好会というサークルがありました。しかし残念なことに、2021年の3月に無くなってしまったのです。それを復活させたという点、さらに以前とは活動内容が異なるという点で、このロゴには「新生」という意味が込められているのです。

【参考文献】
根津由紀夫『図説 ビザンツ帝国』河出書房新社、2011年
ジョン・ラウデン、益田朋幸訳『初期キリスト教美術・ビザンティン美術』岩波書店、2000年

とのことです。ありがとうございました。


デザインを決める

この壁画をもとにして、ロゴを作成していきます。

最初期のロゴ案



いろいろ迷ったのですが、結局はモデルとなった壁画に近い色にしました。またベースカラーの黄色は大阪公立大学のロゴの色に寄せました。



ロゴ作成

デザインとカラーリングが決まったので、本格的に作成していきます。今回はイラストレーターというソフトで作成しました。

大阪公立大学杉本キャンパスにある学術情報総合センター(学情)には、パソコンルームがあり、そこではイラストレーターやフォトショップなどのソフトを利用できます。非常に便利です。イラストレーターやフォトショップは、はじめは操作が難しいですが、慣れるとプロ顔負けの作品を作ることができます。私はついに慣れることはありませんでしたが。

図形が完成したら最後にフォントを選びます。こちらもいろいろ悩みました。

そしてこちらが完成版です。ずっと作業していたわけではないですが、2、3ヶ月ほどかかった気がします。これから先ずっと使われるものなので、何度も確認しながら作成しましたが、今見返すと修正したい点がいくつもありますね。今後も修正したりマイナーチェンジ版を作成したりしていきたいし、してほしいものです。


さいごに

ロゴの作成という貴重な経験を通して、さまざまなことを学ぶことができました。これからもこのロゴが、人の目に触れて、人に知られたら嬉しい限りです。

最後までお読みいただきありがとうございました。


【参考にした本】
桜井輝子『配色アイデア手帖 日本の美しい色と言葉 心に響く和のデザインがつくれる本[完全保存版]』SBクリエイティブ株式会社、2018年

甲谷一ほか『日本語のロゴ・メイキング 漢字・ひらがな・カタカナのロゴづくり』株式会社グラフィック社、2016年

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?