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デブを捨てに/平山夢明

平山夢明さんの作品、初めて読んだ。
ゲロまみれの中に真実を書くことがべらぼうに上手。

目を伏せたくなるような汚くて気持ちが悪い描写の中に、忽然と純粋で美しいものが光っている。

あれ、さっきまで顔をしかめて読んでいたのに、愛着が湧いている。不思議。

ここまでハードな内容なのに読みやすいのも、語り口調やテンポが絶妙だからなんだと思う。

解説読んで納得したけれど、現実をシビアに見ている人だからこそ、非現実を書いてもこんなにもリアルであるし、核心をついているのだろうと感じた。

自分には絶対書けない文章を見るたびに、ワクワク半分、絶望半分ってとこ。でも間違いなく読んでよかった。

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