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酔った冬空に

主語が大きい言葉は嫌いだけど、主語が大きい言葉にどうしても頼りたくなる夜がある。

たくさん酔って思考した帰り道、何百万年も前の光だ、と思って星を見上げたら、少しだけ歩が緩んだ。
人間が人間として生まれたころから誰もが普遍的に美しいと思うことを、理論ではなく実体験で、自分の感覚で美しいと思えるその感覚を掴むために今の今まで呼吸していると思った。

アパートの階段を登りながら、暗闇で光る電車の灯を見た。今日も綺麗なものを綺麗と思えて、大切と思えることを大切に思えてよかった。

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眠れない夜に

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