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#2 ラッセル 幸福論 #読書感想文

バートランド・ラッセル  (1872年5月18日 - 1970年2月2日)は、イギリスの哲学者、論理学者、数学者であり、社会批評家、政治活動家である。


・心配ごとに次いで不幸の最も強力な原因の1つはおそらくねたみである。1歳未満の子供にも明瞭に認められるもの。
ねたみによって、われとわがみを不幸にしている。自分の持っているものから喜びを引き出すかわりに、他人が持っているものから苦しみを引き出している。
ねたみの唯一の治療薬は幸福である。しかも困ったことにねたみ自体が幸福への大変な障害になっているのだ。
他人と比較してものを考えるのは、致命的な習慣である。
何でも楽しいことがあれば、人と比べず、目いっぱい楽しむべき。

とは言え人間は人と比較をする生き物だ。私も無意識にも意識的にも人と比較をする。それの行為は喜び悲しみ幸せ不幸せ感謝苛立ちなど数多ある感情の萌芽を内包している。歴史を勉強している時今と昔を比べる。自分自身の人生の現実と過去さえも比べる。比べることにより自分自身を形作りアイデンティティやイデオロギーを作りあげる。何か確信が欲しいのかも知れない。”確かなもの”が欲しい。そこには不安が無く安定した安らぎを求めているのかも知れない。確かなものやゼロリスクという理想という幻影を追い求める。そんなもの無いのに。確かなものが無いのが確かなのに。でも私は思う、信じるものはあって良いと。それを自分で作り上げるも他のものに帰依するのも良いだろう。それによって苦痛を少なくし、楽しく生きていけるならば必要なものだ。確かなものを求めるのでは無く、自分の信じるものを信じる。その行為は行為自体で完結するので、自分自身で成功させる事ができ形而上的な安らぎを得られる。

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