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課題解決型学習 x STEAM教育の最先端!全米大注目の学校「High Tech High」とは?

みなさん、こんにちは!SelanのRisakoです。

前回の記事では、STEAM教育の歴史と未来について、お伝えしました。今回は、実際にどのようなSTEAM教育の導入例があるのか、紹介をしていきます!

課題解決型学習 x STEAM教育で、リーダーシップスキルを養う

課題解決型学習(Project-Based Learning, 通称PBL)とは、生徒自ら社会における課題を発見し、体系的に解決するスキルを習得することを目的とした学習方法です。現代のリーダーに必要なスキルとして、日本でも先進的、また意欲的な学校で導入され始めています。

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STEAM教育と掛け合わせることで、子供達がさらに創造的・革新的な課題解決策を自発的に生み出す能力を養うことが期待されています。

そんな中、アメリカ・カリフォルニア州には課題解決型学習 x STEAM教育を実際に掛け合わせ、全米、そして世界の教育者から大注目されている学校がHigh Tech Highです!

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教科書も定期試験もない?!High Tech Highの独自カリキュラム

High Tech Highでは、従来の教育と異なり、教科書や定期試験、そして決まった時間割がありません。

その代わり、同校のスクールミッションの一つ、「学習の個別最適化」を図るため、年間を通じて生徒達はプロジェクトや企画の制作に取り組みます。

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例えば、高校3年生のあるプロジェクトでは、 都市農業のテーマを深掘りし、生徒達自らが環境と人に優しい、持続可能な都市農業システムをデザインしました。

食料生産プロセスが健康、環境、そして倫理に影響し、時には大気汚染や水不足など深刻な問題に繋がる現状を踏まえ、どのように都市スペースを活用し、本当に助けを必要している人々に食料を安全に届けることができるのかディスカッションを行ったり、エンジニアリングの手法を使ってクリエイティブな農業システムを開発しました。

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また、別のプロジェクトでは障害のある小学生のために、同校の高校生達がおもちゃを作るプロジェクトに2ヶ月かけて、取り組みました。

まず障害のある子供達が必要とする、治療内容などのリサーチから始め、プロトタイプを制作し、フィードバックを医療・福祉関係者や子供達、保護者から受けます。このプロセスを繰り返し、3Dプリンターやレーザーカッターを駆使し、最終的なおもちゃを制作します。

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このように、High Tech High Schoolの生徒達は困っている人々の気持ちやニーズを汲み取るところから課題を見出し、解決策となる作品を制作、そして発表することで、課題解決能力とSTEAMスキルを身につけていきます。

STEAM教育は、暗記型学習から抜け出す一歩

High Tech Highに通う生徒達は、創造的なスキルを身につけるだけでなく、学力も伸びていることが証明されています。彼ら・彼女らはカリフォルニア州の標準テストの成績の平均を上回っており、大学進学率も98%と高いことが示されています。

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テクノロジーが進化し続ける今、自ら考え、行動できる人材がこれまで以上に必要とされています。そんな中、インプットのみに重きを置き、知識を覚えることを鍛える暗記型学習だけでは、これからの社会で生き残っていくことが難しい確率が増えてきました。

知識を得た上で、それらを効果的にアウトプットし、人々の悩みや困りごとを解決に導くスキルを身につけるためにも、STEAM教育を日々の学習に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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次回は、日本でもオンラインで受講できる、STEAM教育キャンプを紹介します!

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