デジタル原型について

昔はファンドなどの粘土を使って形を作って、それを原型として使用していたのですが、今はZBrushなどのデジタル彫刻ソフトウェアで原型製作するのが主流といえるでしょう。
ひとつの製作道具ではあるのですが、今から原型製作したい人は必須とも言えるツールとなりました。

デジタル原型に関しましては、もっと詳しい方が沢山いらっしゃいますので、企画サイドから見てデジタルに移行したことによる良いなと感じたことは、
・ある程度の形を最初の段階から画像に表示出来るので、企画者としても途中原型や何をやりたいのかが確認しやすい。
・サイズ変更が容易に出来る。
・左右対称(シンメトリー)造形が正確で楽である。これは特にロボットや武器の製作に非常に有効な道具である。
・拡大すれば細かい箇所も造形しやすい。
あたりでしょうか。

企画者としても確認や調整指示はしやすくなったのではないかと感じております。ただすべてが楽という訳ではありません。考えなければいけない部分もあります。

まずパソコンや出力機、材料・素材の費用という面では年度造形より大幅にお金がかかってしまうものなります。それ以上にデジタル原型製作による恩恵もあるので使用しているのですがね。
また拡大し細かく作っても、出力するサイズ次第で潰れてしまったり、量産品としての強度が足りない状態でも画像上では製作出来てしまうのです。


個人的にデジタルになって良かったなと思うことは、昔はPCゲームキャラからの商品化・立体化が主だったのですが、今はソーシャルゲームの時代。
ソシャゲのキャラを立体化するにあたり、1枚絵からの立体化が当たり前となります。

その1枚絵の情報量が非常に多いのが現状の特徴で、繊細なパーツを製作する必要性が以前と比べて格段に跳ね上がりました。
そこでこのデジタル原型はチカラを発揮してくれます。アクセサリーの造形や銃などの武器やメカなども原型段階で綺麗な形状。シンメトリーを保てるようになりました。

そのような時代のタイミングとも相まってか、デジタルで原型製作をするのが当たり前となってきました。
昔から粘土をこねていた人はイチから新しいことを学ばなければならないので大変だったかと思います。
ただそれ以上に恩恵を受けられたのがデジタル彫刻ソフトウェアなのです。

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