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BuzzfeedのCMOが創業した玩具店。オフライン店舗でもエンゲージメントとLTVは上げられる | Camp

【一言で言うと】オンラインメディア流のエンゲージメント・サブスク施策と子どもたちの体験を重視したNYCのトイストア

基本情報

主に展開する国:アメリカ
設立:2018年
店舗数:1店舗(2019年9月時点)
ジャンル:専門店・セレクトショップ(玩具)
売上高:非公開

なにが特徴か

従来の玩具店は店舗でのセールスがメイン(トイザらスやTargetなど)だったのに対し、Campは体験を重視するストアだ。

店内にあるマジックドアを抜けると、キャンプ場をテーマにした遊び場が広がっており、そこで子ども達が様々な玩具で遊ぶことができる。さらに、コンサートや、食べられるシャボン玉といったアトラクション、工作など様々な体験が店内で楽しめるようになっている。2~3ヵ月毎に、こういった体験が変わるようになっており、子どもたちを飽きさせないようにしている。

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子どもたちマジックドアの奥で様々な体験ができる(Photo by: Camp)

1. オフラインの体験を提供するためのオンライン施策・体制

Campは、オンラインメディアのBuzzfeedの元Chief Commerce Officerで、現CMOのBen Kaufmanが創業し、Buzzfeedと兼務で創業者兼CEOとして経営を行なっている。

Campが設立されてすぐにBuzzfeedとしてCampの記事を(半ば公然のセルフプロモーションとして)アップしたり、動画などのコンテンツもFacebookとInstagram(Buzzfeedや関連メディアのアカウント)で配信するなど、そのポジションを活かしたプロモーションを行った。

そういったメディアでのプロモーションを通じてイベントなどのオフラインの体験(エンゲージメント施策)への誘導と、オンラインでいうところのサブスクリプションであるメンバーシップへの取り込みを行っている。

オンラインでのイベント詳細閲覧や登録もスムーズだ。Campでは、年齢に合わせて、大人から子どもまで楽しめるようなイベントを毎日開催している。

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様々なイベントが開催される(Photo by: Camp)

2. オフラインでの体験をより深め、ファンになってもらうためのメンバーシップ制度

店内の仕掛けやイベントは全て(親も含めた)ファン作りのためだ。Campは、有料メンバーの会費を(子ども一人、大人二人につき)1ヵ月約50ドルで販売している。一方無料メンバーも登録可能で、メンバー限定イベントに参加する事ができたり、最新情報をメールで受け取る事が出来る。

有料メンバー登録をすると、以下のような特典がついてくる
• 子どもの友達を2人までメンバー限定イベントに招待することができる
• 月1回だけ、無料で子どもを預ける事が出来る
• 無料でコーヒーとお茶がCampにあるカフェで飲める
• 原則待ち時間がゼロに
• 誕生日にスペシャルなイベント
• 有料メンバーだけのイベントに参加出来る
• 新しいアクティビティが始まる2日前から参加可能
• スペシャルイベントが20%割引
• ギフト包装紙が無料になり、もちろん無料で包んでくれる

こういった有料メンバーは保護者にとっても魅力的な特典になっている。まず最初にファンになってもらい、それを毎月の家族の習慣化し、ひいては玩具自体の売上に繋げる仕組みをつくっている。

Banner Photo by Camp

関連ニュース

玩具店・キャンプはいかに、オフシーズンを乗り切るか?:BuzzFeedとともに考えた生き残り術
https://digiday.jp/brands/buzzfeed-backed-toy-store-Camp-plans-survive-beyond-holiday-season/

新時代の店舗が担う3つの役割 ニューヨーク最新事例から(その1)
https://www.advertimes.com/20190418/article289802/

参考

Camp:https://camp.com/

camp Instagram:https://www.instagram.com/campstores/


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