アメリカの老舗百貨店が注力するコスメと眼鏡領域で、最新デジタルテクノロジーはどう活かされているか | Bloomingdale's
【一言で言うと】化粧品やファッションアクセサリーの販売においてデジタル技術を取り入れはじめた、アメリカを代表する百貨店
基本情報
主に展開する国:アメリカ
設立:1861年
店舗数:38店舗(2019年9月時点)
ジャンル:百貨店
売上高:1154億円
なにが特徴か
フォーブスによると、アマゾンなどのEコマースサイトの台頭により、アメリカにおける百貨店全体の売り上げは、2007年から軒並み下がり下がり続けている。2007年76兆円だったのに対し、2017年では30%下落し、全体で54兆円まで売り上げが落ちた。この激しい戦いの中から生き残るためにブルーミングデールズが選んだ投資先は、化粧品や眼鏡などのファッションアクセサリー部門だ。デパートの中でも、最も少ないスペースで利益率が高いと言われているこれらの商品について、ブルーミングデールズは、OMOの試みを少しずつ始めている。
1. トムフォードプライベートステーション
AR技術を使用したブルーミングデールズにあるトムフォードのブースでは、タブレット画面に顔を映すだけでメイク後の仕上がりを再現し、複数種類の色や質感をバーチャルに試す事が出来る。また、ブースでは香水のサンプルも置いており、気になった香水を手に取って、タブレット画面をタッチすると、香水の詳細な説明が確認できるように設計されている。さらに、プロのメイクアップアーティストが行うメイク動画なども視聴可能だ。
好きな香水サンプルを棚から取ることができる
2. バーチャルに眼鏡を試す
ブルーミングデールズの店内では以前OMO Timesで取り上げたSpecsavers同様、店内のディスプレイに顔をかざすだけでバーチャルに眼鏡を試す事が出来る。
気に入ったサングラスを好きなだけ試す事が出来る
Gucci、Fendi、Miu Miu、PRADA、MARC JACOBSなどの眼鏡を店内ではなく、デパートの壁に取り付けてあるスクリーンで試す事が出来る。試着した写真のうち、気に入ったものをプリントすることができ、写真をブルーミングデールズの店内で受け取ることができる。顧客としては、店員からのプレッシャーを感じることなく、眼鏡をバーチャルに試着し、さらに眼鏡をかけた状態でどう見えるかを客観的に確認することが可能だ。ある意味でのエンターテイメント性もあり、ブランディングの一助にもなっている。
関連ニュース
‘Retail without technology is not going to work’: Ruti is using facial recognition technology in stores to boost sales
https://www.glossy.co/fashion/retail-without-technology-is-not-going-to-work-ruti-is-using-facial-recognition-technology-in-stores-to-boost-sales
参考
Bloomingdale's virtual reality shopping:https://www.youtube.com/watch?v=0oNOVGz1_DM
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