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Vol.7 不妊治療の助成金はいくら貰える?必要な書類は?

東京都港区北青山にあります不妊治療クリニック「表参道ARTクリニック」です。(ホームページ:https://omotesando-art.jp/

こちらのnoteで生殖補助医療(ART: Assisted Reproductive Technology)やその周辺の分野をご説明する中で不妊について疑問、不安、お悩みをお持ちの方が「そうなんだ!」と理解できる機会をご提供できればと思っています。

※こちらのnoteに記載の内容は一部ですので、詳細はクリニックにてお尋ねください。
※こちらの助成金に関する記載は2021年10月時点の情報を参照しております。

助成金とは?

不妊治療を進める上で、助成金が貰えるのはご存じでしょうか?
助成金とは、国や地方公共団体から支給されるお金のことです。
日本には、医療以外でも「すまい給付金」や「介護休業給付」「葬祭費給付金」など様々な助成制度があります。
検査や治療にかかった費用の負担を少しでも減らせると嬉しいですよね。
ご自身で書類を提出していただき、問題がなければ後日指定した銀行口座などに助成金が振り込まれます。

「不妊治療の助成金の存在自体は知っているけど、必要書類や申請の仕方などが難しくて分からない」なんて方も多くいらっしゃると思います。

特に複雑なのは、お住いの都道府県や自治体によって、対象要件や助成対象範囲が異なる点です。
ここでは東京都の助成制度をベースとしてご説明していきたいと思います。
東京都以外にお住まいの方も全体的な仕組みを知る上では参考になると思います。
各都道府県の具体的な制度については「○○県 不妊治療 助成金」とインターネットで検索していただければ、各自治体の案内が出てきますのでそちらをご参照ください。

現在の助成制度(2021年10月時点)

東京都には3種類の不妊治療助成金制度があります。
① 東京都不妊検査等助成事業
② 東京都特定不妊治療費助成事業
③ 東京都不育症検査助成事業

全部似たような名称ですのですでに分かりづらさがありますが、端的に説明すると、①不妊症に関する検査や人工授精 ②体外受精や顕微授精 ③不育症に関する検査が対象の助成金制度です。

今回は不妊に関する①と②を詳しくご説明していきます。
③は不妊症と検査項目等が異なる部分がありますので不育症がテーマ時にご説明します。

概要は下記の表のとおりです。

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①東京都不妊検査等助成事業

不妊に関する検査や一般不妊治療の検査に要した費用の一部を助成するものです。
保険薬局で調剤されたお薬も含まれます。

〇助成対象範囲
・不妊検査…【超音波検査、内分泌検査、感染症検査、卵管疎通性検査、子宮鏡検査 等】       
      【精液検査、内分泌検査、画像検査、精子受精能検査、染色体・遺伝子検査 等】
      フーナーテスト
・一般不妊検査…待機療法(タイミング指導)、薬物療法、人工授精 等

上記の通り、対象範囲は大まかに決められておりますので、ご自身が行った検査が助成対象に該当しているのかご不明な場合は、検査された医療機関へ問い合わせてみてください。

②東京都特定不妊治療費助成事業

特定不妊治療に要する医療保険が適用されない治療費の一部を助成するものです。
特定不妊治療とは、主に体外受精や顕微授精のことを指します。
ステージ別に分かれており、実施内容によって助成される金額の上限が変わってくるのが特徴です。

〇助成対象範囲:体外受精及び顕微授精

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以前は、夫婦での所得制限がありましたが拡充後は撤廃され、さらに一子ごとに最大6回まで受けられるようになりました。
1回15万円(初回だけ30万)だったのが1回 30万円 に増額し、制限が緩和され、ハードルの高い体外受精や顕微授精が身近なものになってきました。
また、東京都独自の助成制度として、事実婚のご夫婦も対象者に含まれます


申請方法は?

①と②どちらも郵送のみで消印日が申請日です。
また、提出した書類は返却されないので事前にコピーを取っておくことをお勧めします。

〇必要書類
 ・申請書
 ・受診等証明書
 ・住民票の写し
 ・戸籍謄本
 ・領収書のコピー
(東京都特定不妊治療費助成事業のみ必須)

申請書や受診等証明書は東京都福祉保健局ホームページ(tokyo.lg.jp)に掲載されております。

さらに、東京都では都が実施する不妊治療費の助成制度に加えて、市区町村独自の助成制度があります。

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⇒港区特定不妊治療助成(city.minato.tokyo.jp

最後に

助成制度は認可の下りた医療機関で受けた検査や治療のみ対象です。
表参道ARTクリニックは、東京都特定不妊治療費助成事業指定医療機関です。
当院で行った検査や治療の助成金を申請される際は、申請対象となる領収証のコピーとクリニックが記入する受診等証明書をご持参ください。
その際、診断書料として3300円(税込)を頂戴しております。
こちらのnoteを読んでみても、やはり、ご自身が検討されている治療が助成金の対象なのかご不安の方もいらっしゃるかと思います。
また、表参道ARTクリニックには都内以外からお越しになる患者様もいらっしゃるので、治療に関してだけでなく、こういった助成金についてもご来院時にお気軽にご相談ください。

今回は、2021年10月時点の東京都の不妊治療に関わる助成金についてご説明しました。
自治体によって内容が異なりますので、詳細は住民票のある担当までお問い合わせください。
また、内容は時々変わることがありますので都度確認が必要です。
特に2022年4月より体外受精等が保険適応になる可能性があり、助成金についても変わる可能性が高いとされています。

不妊治療は通院回数も多く、高額なイメージがあり、費用面で悩まれている方も多くいらっしゃると思います。
そんな方の少しでも手助けになれましたら幸いです。

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『不妊治療』と検索すると様々な情報であふれかえっていて、何が正しいのか?何が自分に合うのか?と不安になってしまいますよね。
まずはどのような治療方法があるか、ご自身にどのような治療が必要なのか、それにはどの程度の経済的な負担が見込まれるのかを正しく認識するうえでも、妊娠を希望されている方には医療機関への受診をお勧めします。
専門医に相談することで今まで抱えていた不安も少しずつ解消されることと思います。
その上で妊娠に向けて適切な検査や治療を医師や家族と相談しながら安心して進めてきましょう。

表参道ARTクリニックでは、30年以上不妊治療に携わってきた二村院長が今までの経験を踏まえ患者様一人ひとりに合わせた治療を行っております。
検査や治療に対しての必要性や費用の説明を医師が行いますので、患者様にとって安心して通えるクリニックであると思います。
様々な治療方法を提案し、患者様にも納得いただいた上での治療を行い、少しでも早く妊娠していただけることを目指しております。
「自分には不妊治療が必要かな?」と考えたら、まずは気軽にご相談にお越しください。

表参道ARTクリニック
表参道駅徒歩1分の不妊治療クリニック。
30年以上の経験を持つ院長が必ず診察いたします。
人工授精、体外授精、顕微授精などの治療に幅広く対応し、患者さん一人ひとりが納得できる治療法をご相談、ご提案します。

■こちらのnote
不妊治療を検討されている方、現在不妊治療を進めていらっしゃる方々の不安、疑問が少しでも解消するように、不妊治療にかかわる情報を発信しています。
こちらのnoteに記載の内容は一部ですので、詳細はクリニックにてお尋ねください。



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