Planar 50f14 ZF2

つい、またしても勢い余っていってしまった。

オールドレンズの Planar をお譲りさせてもらって、手元になくなったこともあって、目に留まったのよね。

昨日だったか、写真家の幡野広志さんがTwitterでレンズを若い人に譲りますよってあったんだけど、かっこええなあと思った。

ご自分が使っておられたツアイスのレンズを希望する方に無料でプレゼントするって話。

幡野さんのような方から譲り受けたら、それはそれは一生の宝になるよね。

めっちゃいい話。

ご自分で売却しても３万円くらいにしかならないから、それだったら毎日使ってくれそうな方に進呈するって。

どんな写真を撮っている方かを見るかはわからないけど、届いたDMをもとに、幡野さんがこの人に、という人を選ぶらしい。

レンズは使ってもらってこそ、価値があるもんね。

レンズを通じたつながりも生まれる。そして新たな物語も。

オールドレンズって、そもそもそういうものなのかもしれないね。おじいちゃんが使ってたやつとかお父さんが使ってたやつを若者が譲り受けて、使ってみると写りに感動して、使いまくる、みたいな。

お金で売買するのはもちろんすばらしいやり方で、最も一般的だ。

ぼくも今回このレンズをヤフオクで見つけて落札した。元の持ち主の方のことはまったく知る由もない。

面倒なやり取りがなくて、お金でスッキリとあと腐れなく商品として扱われる。自分が大事に使って思い入れがあるレンズであっても、そういうのは断ち切られる。

新品で買う感覚で中古を買うようになっている。

便利だけど、そればっかりだと何だかちょっと味気ないやん、とも思う。

以前、古い車を知人から譲り受けてしばらく乗っていたことがある。当時親しみのある方から譲ってもらった車で、うれしかった。

手放すときには報告さし上げた。

たまにはそういう気持ちのやり取りがあってもいいよな、と思う。

自分が使っていたレンズを受け継いでくれる人に渡すって、ステキだ。

先日のぼくの場合は元々中古品だったし、幡野さんのような写真家でもないので、全然話は違うんだけど、譲った方といい感じでゆるく長くつながれたらいいなあと思っている。

そもそも自分より写真がうまい方でぼくに使われるよりレンズが喜ぶというか、活躍のチャンスが増えるだろうって思った。

なおぼくらは物々交換ということで、お金のやり取りはしなかった。

手元からいなくなると、大して使っていなかったのに、ちょっと穴があいたような気がしてしまった。もちろん譲らなければよかった、なんてことはこれっぽっちも思わない。

あいた穴をどうやって埋めよかな、という前向きな感じ。

そしたら絶好の候補がこれだったわけ。Nikon FマウントのPlanar。

Df にアダプターなしでつけられる。もちろんアダプター使ったらこれまでのようにフジ機でもα７Ⅱでも使える。

Nikonのフィルムカメラでも使えてしまうのですよ。

これまでのC/YマウントだとDf で使えず、フィルムカメラも持ってなくて。

このレンズはオールドレンズというわけではなく、CPU搭載の現行モデル。

ランクアップしてしまったってわけ。

この週末、このレンズをDfにつけて撮るのが楽しみで、前の夜から用意していた。

２回目接種をなめていたってのもあるんだけど。

朝起きたら副反応で倦怠感がけっこう強くて、散歩に行くのが不安になるほどだった。

しかし、ちゃんと目が覚めたし、犬が元気だし、トボトボと歩きながら撮った。

撮りはじめるともちろん楽しいから、ゆっくりだけどがんばって階段も上った。

そして、さすがPlanarやなあと感動した。

撮れた写真の出来はさておき、撮ってて楽しいのですよ。

オールドニッコールももちろんすばらしいんだけど、何というか、よいのです。

昨日のボヤボヤの中華レンズとは対極なんだけどね。

あんなのもこんなのも好きなのですよ。驚きを伴うときめきがあれば。

このレンズでいっぱい撮って楽しもう。

ぼくに使われてレンズが幸せになるかどうかは甚だ疑問なんだけど、とりあえず、うちにある以上、使おう。

使ってなんぼやねんな、道具は。服も着てなんぼ。車も乗ってなんぼ。

ああ、車の距離が伸びてないし、あんまり着てない服もあるわ。

今になって、息子がオレが若かった頃着てた服を着てくれるようになった。なかなか捨てられなかった服。

高校生まではサイズの問題もあったけど、好みも合わなかったようで。

大学生になった息子は好みも変わって、古着の感覚でぼくのおさがりを着る。

カメラもそうなるといいなとちょっと思っている。

それは息子に限らず娘でもいいんだけど。

でも、今のところ、あんまりそんな感じではない。

時が経てば、変わるかもしれない。

ぼくだって若い頃から庭いじりが好きだったわけではない。

妻の影響だと思う。

今では庭がよくなることを妻と同じように喜んでいる。

そして、毎日写真を撮っている。

庭という被写体があって、ほんとによかったと思う。

少しずつ変わってゆくからね。

ほんとに、無常だなあって思う。ずっと同じ状態が続くことなんて、あり得ない。

だから、どんどん変わってゆけばいいのよね。

１年前、想像してなかった今ばかり。このカメラだって、１年前には持ってなかったから。

前向いてどんどん変わっていこう。

きっかけは何だっていい前向いて変わり続けてよりよくなれば

Carl Zeiss Planar 50mm F1.4 ZF.2 / Nikon Df