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うちの犬の名前はpazという。平和って意味があるんだけど、いい名前だと思っている。名前を付けたのは、7年半前。うちの子になったとき。生後5か月だった。
前の犬はcarlで、フラットコーテッドレトリバーの黒。16年前にうちにやってきた。8歳になる前に、空に昇っていった。いや、海に帰っていった。
carlがなれなかった8歳にpazが今日、なれた。
carlがいなくなってpazが来るまでの間は約1年。うちの娘と息子は小さな頃からずっと犬がそばにいる。うちの妻も実家に犬がいたから、犬がいるのは当たり前なのである。ぼくはそうではなく、23くらいのときからだな。
父親が犬を飼うと言い出して柴犬が実家にやってきた。麻雀好きの父親だったから、家族会議で名前はロンに決まった。柴の子犬は反則級にかわいかったなあ。
ロンがおじいさんになってからcarlがやってきた。実家とうちはすぐ近くなんだけど、犬同士の相性は悪かった。
carlは海が好きで真冬でも飛び込んでた。日曜の朝はよく海まで行って泳いだ。夏は一緒に泳いだなあ。
pazは海が嫌い、というか水が嫌いだ。雨でも散歩に行ってたcarlとは正反対で、雨が降ると散歩は中止。
今週はNikon縛りにしたので、今朝のレンズはNIKKOR-H Auto 50mm F2。1964年に発売されたモデルらしい。55年くらい前のレンズ。
このレンズは撮り始めてすぐ好きになった。何でかよくわからんけど、写りが好みなんやろね。
古いレンズで撮ると、それだけで懐かしさが漂う。懐かしいに惹かれるのは、今より昔のほうがよかったよな、というのとは違う。ぼくは常に今が一番いいと思っている。
でも、懐かしい、に惹かれる。古いものは古くなったからよいと感じるわけで、それが新しかった頃、どうだっただろうね。
その時何歳だったか、というのも感じ方を左右していると思う。どの時代を生きているか、ともいえるかもしれない。
フィルム写真に若い人が魅力を感じるのも、ステキだと思う。今のフィルム写真は、スマホがない時代のフィルム写真ではない。
こんなに便利でいい時代になっているというのに、昔のほうがよかった、なんてぼくには思えない。絶対戻りたくない。
けど、昔の写真とか見ると懐かしいと思うし、懐かしさに惹かれる。昭和の遺産を見て、いいなあと思う。
犬がいると家の中で粗相はするし、病気になったら心配になるし、朝早く散歩に連れて行けと起こされるし、盗み食いするし、ろくでもないことがある。
でも、犬がいる生活を選んで、幸せに暮らしている。犬がいてよかったと思う。犬がいる暮らしは楽しい。どれだけ犬に救われているか。
今の家に住んで16年、うち15年ほど犬と暮らしている。犬が布団に潜りこんでくる生活はうちの家族にとってスタンダードだ。
8歳のお誕生日、おめでとう。
毎朝一緒に散歩につきあってくれて、ありがとう。
悪いこともするけど、それもあってのかわいさだからね。
それにしても、いい天気。梅雨なのにね。さわやかな青空で、まぶしい朝日。
ベゴニアの赤がとってもきれい。
アガパンサスもずいぶん開いて、ちょうど見ごろだ。満開のちょい手前が一番いいと思う。
不思議な形の花という点ではネジバナも負けてない。
らせん状にならぶ花は魅力的。ランの仲間だったよね。今年はネジバナ祭りってくらい増えてる。
pazは自分の誕生日ってことはわかってないやろな。
いつもと変わることはない。それでいい。オレたちが勝手に8歳を喜び、誕生日を祝う。自分たちのために。
先代が届かなかった8回目余裕でクリア次のゴールへ
NIKKOR-H Auto 50mm F2 / SONY α7Ⅱ
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