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21世紀まで残った最後の植民地

 今日(2024.4.21)「米議会がイスラエルに約4兆円の軍事支援することを決めた」ことを受けて、イスラエルのネタニヤフ首相がSNSに次のような文章を投稿したらしい。今日のNHKニュースから引用する。

アメリカ議会は、イスラエルへの強力な超党派の支持を示し、西洋文明を守る、大変ありがたい支援法案を圧倒的多数で可決した。友人たちよありがとう、アメリカよありがとう!

(→ https://www3.nhk.or.jp/.../20240421/k10014428741000.html
(→ https://www3.nhk.or.jp/.../20240421/k10014428991000.html

 この中の「西洋文明を守る」に注目しよう。ネタニヤフ首相はこの言葉がアメリカ人の心に(ひいては西洋人の心に)響くと考えているわけだ。
 さて、いかなる文脈で「イスラエルへの軍事支援が『西洋文明を守る』ことになる」のか?
 イスラエルが抱えている対立は、表向きは「西洋 VS 非西洋」ではない。そもそも非西洋であることを理由に攻撃することは出来ない。けれども、ネタニヤフ首相は「その支援を受けて攻撃する対象は、非西洋である」と言ってしまったわけだ。
 というわけで、かの発言を解釈するには、補助線が必要なのだ。

 パレスチナ問題を「最後まで残った植民地」と捉えてみよう。その場合、最後から2番目は南アフリカのアパルトヘイトだが、今から30年前に終わった。
 「西洋文明を守る=最後の植民地を維持する」、こうすれば、文脈が通る。私にはそれ以外の文脈が想像できないのだが、いかがだろうか。私はこの部分にネタニヤフ首相の本心が透けて見えるように感じる。

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