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教育実習生とAIを語る会

 勤務校に今年も教育実習生がやってきて、彼が「大学でAI(機械学習)について研究している」という話を聞きつけて、私が声を掛けて、放課後に「AIを語る会」なるものを開いた。私が授業を担当している高校2年生にも声を掛けて参加者を募ったところ2名が参加して、全部で4人で話し始めた。5/29(水)の放課後15:30から30分ほど。 

 始まる20分ほど前に、私から彼の元に出向いて、おおよその流れを想定して、質問項目などをあらかじめ示しておいた。余計なひと言を付け加えながら。

▷ AI時代に入った今、これから5年後の未来がどうなっているか?
 技術的な面に触れながら、5年後の未来のイメージを聞かせてください。
(10分)
〈質疑応答〉(5分×3回)
▷ AIの技術に関して、面白いトピックをいくつかお願いします。
▷ 私たち(参加者)に、未来に向けてのアドバイスをお願いします。
▷ 私たちに比べて、あなたのアドバンテージ(有意な点)は何でしょうか?

※ あなたは ChatGPT 4 omni になったつもりで、コンパクトにスムーズに応えて下さい。

 彼はAIに詳しいだけあって、最後の部分についてもこちらの意向を理解してくれて、笑って受け入れてくれた。さすがだ。そう、今時はどちらかと言うと人の方がまとまりのない話をダラダラしがちで、むしろAIの方がコンパクトにスムーズに応えてくれる。

▷ 今から5年後の未来がどうなっているか?

 私(教育実習生)が大学に入った3年前は、AIは研究者のみの世界だったが、今では一般の人も使うようになった。5年後どうなっているかについては、作る側(研究者・専門家)から見るか、使う側(ユーザー)から見るかで違ってくるのだろうけれど、変化は早いと思う。
 今の変化は産業革命以来の大きな変化で、産業革命が数十年のスパンで変わったとすれば、AI革命はそのざっくり10倍の速さで、つまりおそらく数年でガラリと変わると思って良いだろう。

▷ AIの技術に関して、面白いトピックをいくつかお願いします。

 AIとは広い言葉だから「どこに注目するか?」によって見え方が変わってくる。皆さんもAIについて考えるときは「どこに注目するか?」を意識すると良いと思います。

▷ 私たち(参加者)に、未来に向けてのアドバイスをお願いします。

 大学生で勉強するのは少数派。多くの大学生は自分の専門性を見つけられないまま学生生活を送っている。
 大学での勉強法は「自分で調べる」こと。答えが載っている本も無い。ウェブ・サイトも無い。だから自分で考えたり、友達と一緒に考えたり、専門家に聞きに行ったりしながら答えを探す。
 高校までの勉強法「既にあるものを覚えたり理解したりする」のとは違って、大学での学びは課題解決「自分で課題を見つけて、自分で解決する」。

▷ 私たちに比べて、あなたのアドバンテージは何でしょうか?

 みんながAIを使うようになれば、みんなにとって出来ることが大きく広がる。でも、みんなが何でも出来るようになるわけではなくて、専門家は専門家なりに、熟達者は熟達者なりに、初心者は初心者なりに出来ることが広がる、そんな理解が良いだろう。
 だから皆さんには、これからもしっかり勉強してほしい。勉強すればしただけ、AIを使って出来ることがさらに広がる、そう思って下さい。

 以上、私なりに(私にはそれしか出来ないので悪しからず)まとめてみたが、私にとっても良い勉強になった。特に「未来に向けてのアドバイス」の部分は「私が高校生のときに聞きたかった!」話でもあった。

 さて、終わった後で、教育実習生の彼がいる間にもう一度やりたいなと思って彼に伺ってみたところ、快く引き受けてくれて、1回目 5/29(水)の翌々日 5/31(金)に2回目をやることになった。
 次回の私から彼への依頼は「生徒たちに喋る機会を与えるような問い掛け方を考えてほしいな」と。「彼らに発言を促したり、彼らから声が上がるように仕向けてほしいな」と。彼ならきっとうまくやってくれる!

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