感染防止しながらの文化祭、どうやるか?
※ 今夏予定の東京オリンピック、パラリンピックも似たようなものなのかもしれませんね。そもそもやるのかやらないのか、具体的にどのようにやるのか、観客は? チケットは?・・・など、うちの学校の生徒の動きとオリ・パラの動きが案外と相似形に見えます。
ここで話は突然変わって、「学力の3要素」について。文部科学省から新しい「学力の3要素」なるものが示されて、2021年から始まった「大学入試改革」はその線に沿って進められています。
①の「知識・技能」を問う問題とは、典型的には従来型の「答えが1つに決まる」問題のことでしょうけれども、上の問題がそれに該当するかというと、条件設定があいまいで「正しい答え」が出ませんから、「出題ミス」ということになるでしょう。
でも、上の問題を②の「思考力・判断力・表現力」を養う問題、あるいは③の「主体性・多様性・協働性」を育む問題と受け取ると、問題として成立しそうですね。
さて、私は上の問題を③「主体性・多様性・協働性」を育むための問題と捉えたいのです。その方向性を示すものが「三者三様、十人十色」の記述です。
というのは、上の問題を②「思考力・判断力・表現力」を養う問題と捉えると、「どっちが良いか、より優れているか」を競うようなことになったり、相手の意見を聞かないことになるような気がするからです。
この問題の大事なところは、まずいろんな考え・意見・発想を出し合うこと。自分一人で出てくるものは数知れていますから、より多く出すためにはみんなの力が必要です。まず他人の話をしっかり聞くこと、その前にみんなが発言しやすい空気を作ること、その場に「正誤、優劣、勝ち負け」は要らないのです。
先ほどの問題、最終的にはやり方を「決める」のですが、それはもうしばらく先のことです。その前にいろんな意見を出すことが大事で、たくさん出れば自然と「決まってくる」ものだろうと思うのです。ですから、慌てず騒がず、そして「急いで決めよう」と思わずに、とにかくみんなにしゃべってもらいましょう。そのための【問題】です。
ここでまたまた話が変わって、②「思考力・判断力・表現力」を養う問題とはどのような問題を想定すれば良いでしょうか。
私にとってのモデルはチコちゃん(NHK「チコちゃんに叱られる!」)です。「自分なりに問いをたて、自分なりに考えて、自分なりの答えを出す」、そんな形が私の中ではぴったり当てはまるのです。
でもチコちゃんは②「思考力・判断力・表現力」にはぴったりなんだけれども、③「主体性・多様性・協働性」にはそぐわない。それがくっきり分かるセリフが「ボーっと生きてんじゃねーよ」なんですね。
というわけで、②「思考力・判断力・表現力」にはチコちゃん、③「主体性・多様性・協働性」には上の【問題】が向いていると私は思うわけです。
では、上の【問題】について、グループでいろんな考え・意見・発想を出してみて、そしてお互いにしっかり聞きましょう。「ただ1つの正しい答」、そんなものはありません。「どっちが良いか」、そんなものも要りません。
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〜 主体性・多様性・協働性を育む 〜
▷ ワクチンA,Bどちらを打つか?
▷ 感染防止しながらの文化祭
▷ 「疑え」というけれど
▷ モンスター・ペアレントの言い分には一理ある
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