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悩むこと、考えること

忘れようとしても、忘れられない。
振り払おうとしても、まとわりついてくる。
逃げても隠れても、律儀に追いかけてくる。
なぜか?
それが自分の大切なものだからだ。自分の一部だからだ。

では、どうすればいいのか?
「悩むこと」と「考えること」を同じものだと捉えよう。
それだけで、きちんと考えることができて、無駄に悩むことが無くなる。
悩みを避けていては、しまいに人は考えることをしなくなる。

悩みはなぜ悩みなのか?

ボクは次のように考えていたのである。

考えることと悩むことは、何が違うんだろう? どこが同じなんだろう?

そしてあれこれ考えるうちに、

そもそも考えることと悩むことは、違うものなんだろうか?
それとも、同じものなんだろうか?

と考えたのである。ところで考えてみると、

考えることと悩むことは違うといえば違うし、同じといえば同じ

なんじゃないかと思った。というのは、

考えることと悩むことは、お互いに移り変わるもの

だろうからである。そこで、ちょっと考え方を変えてみた。

考えることと悩むことを区別して扱うのと、
同じものとみなすのではどちらがいいんだろうか?

と。つまり、この問いを 正誤の問題 ではなく、意思の問題 と捉えたのだ。 そうしたら、答えが見えた。

悩みはなぜ悩みなのか? 
  → それを思考の枠組みに置かないからだ。避けようとするからだ。
なぜきちんと考えないのか?
  → それが悩みに転換するからだ。だから、ほどほどになってしまう。では、どうすればいいのか?
  → 考えることと悩むことを区別せずに、同じものとみなせばよい。

こんな単純な問題だった。それだけで、きちんと考えることができて、無駄に悩むことが無くなるのである。

疑問は解答の可能性である

◇ 直感 = 瞬時に下した総合的判断
 自分の中には、これまでの無数の経験が蓄積している。そのうち意識されているものはホンの一部にすぎない。ほとんどは無意識のまま存在している。
 何かの折に、何かに反応して、それが外に現れる。たくさんのものが結びついて、瞬時に現れ出る。それが直感である。
 直感とはたんなる感想ではない。それは無意識が「瞬時に下した総合的判断」である。

◇ 疑問 = 無意識が発するシグナル
 「あれっ?」と思ったとき、実は何かに気づいている。それをはっきりと認識できていなくても。
 「何かおかしいぞ」と思ったとき、実は何かをつかんでいる。それを明確に表現することはできなくても。
 自分の中に無限に蓄積している無意識が、何かをキャッチして発するシグナル、それが疑問である。あるいは悩み・違和感といってもいい。それらすべて「何かをキャッチした」ことの現れである。

◇ 疑問 = 解答のきっかけ・可能性
 疑問があるから答えがある。疑問を持つことは、答えに行き着く(ちょっと/だいぶ)手前にいるということ。
 疑問のないところに答えはない。疑問を持たないことは(その時点で)それに対して答える能力がないってこと。
 わかっているから疑問を持たないのではない。わかろうとする意思・能力がないから疑問を持たないのだ。
 わからないから疑問を持つのではない。意識できないながらも「何かがわかった」から、疑問を持ったのである。

「考えることに価値がある」という確信

 優秀なビジネスマンになるための条件、成果を出すリーダーの条件は

「考えることに価値がある」という確信

があること。「根拠のない確信」であってもいい。けれども「揺るぎない確信」でなければならない。いわば「信仰にも似た確信」である。
 いつでも結果に向かってまっしぐらに考えられるわけではない。むしろ多くの時間は堂々巡りに費やされる。疑問や悩みという形で現れることも多い。それらをひっくるめて、

「考えることに価値がある」という確信

を持てるかどうかが、優秀なビジネスマンになれるかどうか、成果を出すリーダーになれるかどうかの分かれ目だ。
 その確信があれば、考えることが楽しくなる。習慣になる。そして、考えることが上手くなる。
 考えることを止めようという誘惑は多い。「早く結果を出したい」「他の人に分かってもらえない」などなど。だから、その確信が無ければ、突き詰めて考えることをしなくなる。そして次第に考えないようになる。
 自分の考えは、自分のものだ。だから、みんな違う。同じ課題を考えたとしても、同じテーマに取り組んだとしても、誰一人として同じ考えは無い。そこで、議論が始まる。

「考えることに価値がある」という確信

があれば、そこに多様性を見る。そして議論が豊かになる。その確信が無ければ、そこに対立だけを見る。そして勝ち負けの争いが始まる。もしくは争いを避けて、ただ同調する。

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裏返すと見えてくる 〜 
▷ 肯定形でしゃべろう          
▷ 数学嫌いは「好き」の裏返し      
▷ やりたくないこと、なりたくないもの探し
▷ 逆転の発想              
▷ 悩むこと、考えること         

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