数学でアクティブ・ラーニング例
確率や場合の数(数え上げ)の問題に多いのですが、何とか値を求めたと思っても確信が持てず、他の人が求めた値と照合しても一致せず、結局正しい値がわからない、そういう数学の問題があります。
一方で、正解を聞くと「ふむふむ、なるほど、そういうことなのね」とわかった気になります。結構簡単な問題だと思ってしまいます。
でも、それで本当にできるようになったかというと、怪しい。似たような他の問題をやってみると、やっぱり合わない。確率や場合の数の問題は、思いのほか難しいものなのです。
たとえば、次の問題です。
この問題を次のように小分けして、授業でやってみました。その時間に扱うのは、この1問だけです。
生徒たちが解き始めて15分くらい経ったころに、私は言いました。
実際その通りです。みんなの答えがテンでバラバラ。自分の出した答えが合っているのかも、どれが正解なのかもわからない。そこで、次のように進めることにしました。
授業残り10分になったところで、僕が出した答えを伝えました。出来ることならクラス全員の答えが一致するまでやれれば良かったんでしょうけれど、現実にはそういうわけにもいきません。
結局、誰も来ませんでした。こうして(たぶん正しい?)答えの数値だけを伝えて、解説などは一切なしの授業が終わりました。この日にやったのは、この1題。
もし私が懇切丁寧に解説したら、みんなわかった気になって、でも相変わらず自力では解けないままだったことでしょう。いつの間にか、なかなか素敵なアクティブ・ラーニングの授業が出来ていました。
◇ ◇ ◇
〜 確率名人への道 〜
【1】 場合の数の数え方 と 確率の数え方 の違い
【2】 ひもを結ぶ問題
【3】 だまされやすい確率
【4】 気づきにくいダブりとモレ
【5】 数学でアクティブ・ラーニング例
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