蒼山ジャージャー麺

エッセイを書きます。今年度から週一投稿します

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最近の記事

【エッセイ】アオキ

少し昔の話をしようと思う。 私が中学生だった頃の話だ。 友達にアオキという子がいた。 からだが大きくて、喧嘩っぱやくて思ったことは脊髄反射でなんでも言う。 でも好きな先生が違う学校へ行くと聞くと、涙目になったりする。 そういう清々しさと、人間臭さとを含んだ、はちゃめちゃなエネルギーを彼は持っていた。 私は、アオキと言い合いになるとよく話にならない!とげんなりしたり、 突拍子もないことを言い出すアオキの口からは、次にどんな言葉が飛び出すのだろうかとワクワクしたりしていた。

    • うつ病21歳ニートが大学受験に合格した話

      あの頃、閉鎖病棟で入院していた私、 あの頃、フリーターだった私が、 大学生になれる日がやってきました。 高校時代、大手ホテルのウェイターのアルバイトをし、パワハラと長時間労働で鬱になり、高校卒業後はずっと闘病をしてきた私。 (過去の記事に詳細を書いています) そんな私が、20歳の春に、 親に「大学受験をしたい」と頭を下げました。 しかし、親は反対。 理由は 「今の現状を維持することを優先するべき。もう頑張ろうと無理はしなくていい。」 というものでした。 でも、私には

      • 自分のこと大好きだよね、って言われた話

        深く私を知ってくれている人に 「自分のこと大好きだよね」と言われた。 何だか、複雑な気持ちになった。 嬉しいような、恥ずかしいような、悲しいような。 これまで私は、 私が私を好きになるためにどんな努力も惜しまなかった。 例えば、 目の小さくて、エラの張っている自分の顔を鏡で見るのが嫌ならば、 顔のお手入れにかなり力を入れた。 多分あまり変わっていないけれど、 最大限の努力の結果がこの顔なのだと自分に納得させれば、ぶちゃいくな自分の顔にも納得ができるのだ。 決し

        • 19歳になったフリーターの話

          十九歳になった。 十代最後の一年が始まったようだ。 私はフリーターだ。 だから、大学生としてウェイウェイ楽しんでいるわけでも、真面目に授業を受けているわけでもない。 週に一度、バイトへ行き、 週に一度、精神科医の元へ行き、 週に二回程度、友人とカフェで長時間談話し、 月に一度配信される某古本屋のクーポンで、三冊程度本を買って読む生活をしている。 1年前の今頃、私は高校生だった。 周りの友人は皆、進路先が決まっていた。 だが、 私はぽつんと、どこへ向かうべきか分からな

        【エッセイ】アオキ

          華麗さをもつ女とはどんな女?

          小松菜奈ちゃん。 私は凡庸な人間なので、とあるバンドのMVに出演している小松菜奈ちゃんのような『無邪気さと華麗さをもつ女』になりたいという願望を持っていたことがある。 ということで、今回は華麗さとはなんじゃろうか。ということを書きたいと思っている。 華麗。意味は、はなやかで美しいこと。 華やかで美しいとは何か。 その人の容姿、性格、経験で決まるものなのだろうか。 大前提で言っておくが、私は可愛くないし、美しくもない。 自分が美しくないと悟ったのは、小学校四年生の

          華麗さをもつ女とはどんな女?

          箱根の美術館に女ひとりで行った話

          「美術館て、ひとりで行くもんだから」 一人で美術館に行くことを躊躇していた私に主治医が放った言葉だ。息を吐くように言ってきた。なんかムカついた。が、私にはかなり的を得た言葉だった。 思い返してみれば、私と共に美術館に入った者は皆、必ず出口で絶望的な顔をしている。 多分私の鑑賞が遅すぎるから。 しかも私は“私と共に美術館に入った者”が「早くしろよ」オーラを全面に出していることを知っていながらも全くペースを変えることなく、とろとろ鑑賞する。 「美術館って作品と会話すると

          箱根の美術館に女ひとりで行った話

          18歳が友人のInstagramを見て大切なコトに気づけた話。

          Instagram、Twitter、TikTok、YouTube、このnoteだって SNS。 皆さんはどんなSNSにどれだけの時間を費やしていますか?そしてそれを見てどんな感情を抱きますか? 私は18歳です。 大学へ通っているわけではなく、社会人として仕事をしているわけでもなく、家で家事をしているわけでもなく、アルバイトもせず! ただ日々を実家で過ごしています。 恐らく多くの人はこう思うでしょう。  「普通じゃない!」「変!」「ニートじゃん!」             

          18歳が友人のInstagramを見て大切なコトに気づけた話。

          女子高生がバイトが原因で鬱になった話

          2年前の当時(高校一年生)の私の夢はウェディングプランナーになること。 思い立ったら速攻行動に移す私は、 高一の秋、高校入学時から始めたパン屋さんのバイトを辞めて、ホテルのウェイターのバイトを始めた。 大半のホテルのウェイターは大学生以上ではないと採用してもらいえなかったけれど、私が働いていたホテルは人手不足が深刻で高校生でも雇ってもらえた。一駅先の少し遠い場所だったけどそれでも経験を積めることが嬉しかった。 白いワイシャツを着て、首には黒い蝶ネクタイ。髪はバレリーナみ

          女子高生がバイトが原因で鬱になった話