部下のために1on1をしてはいけない
部下との1on1が苦手な上司がいる。話すことなどないし、1on1に意味を感じられないという。会社から命令されて1on1をやったらそうなるのも無理はない。
どうすればいいかと相談を受けたとき、私は他者よりも自分自身と向き合う時間にしてほしいとアドバイスした。なぜか。
株式会社LITALOCOのVPoEと面接したときの話。社会貢献ができる仕事を探していたとき、介護事業に興味をもって面接を受けた。面接官の人に「他者貢献よりも自己満足を追求しろ」と言われて面食らった。
介護なのに?なんで?と困惑していると、「介護は感謝されることが少ない。利他的に考えていたら報われなくてモチベーションが下がってやめていく。自己満足を追求しなさい。利己的である人のほうが続くのだ」と淡々と言われた。
たぶん面接官の人も最初は「他人に感謝されることをしたい」「社会貢献したい」と思って仕事を始めたのだろう。しかし感謝されることなど稀だとわかって考えを改めたのではないか。モチベーションに左右されすぎては仕事の精度が落ちる。
他者から感謝されるかどうかはコントロールできないが、自分の幸せを追求することはコントロールできる。自分がコントロールできることに集中する。たとえそれが1on1でも。
対話は会話とは違う。対話を通して内省することが1on1で重要なのだ。それが結果的に相手のためになる。あくまで自分自身のために1on1をしよう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?