ほならね理論について

若干、発音しづらいこの言葉「ほならね理論」というものがある。

ほならね理論でググると「ほならね理論 詭弁」と出てくるが、僕は詭弁とまでは言わないだろ、という感覚だ。

明らかにレベルや立ち位置が違う関係性があり、プロが素人に言うような場合はそれは違うと思う。ただ、文句を言ってくるだけの人や状況に対して、ほならね理論をかざしたくなるのはわかる。

プロが素人にほならね理論を持ち出すと、自分と同じレベルのことをやってみろ(自分と同じ高みに来れんのか)みたいな上のレベルでの話を展開しようと目論みつつも、自分と相手を貶めることに他ならないので、結果として自分の方がダメージは大きくなる。

例えば何らかの作品などに対して素人が批判するということは多々あるだろう。作品でなくても、当事者でないところから批判がとんできて炎上するという事態は日常茶飯事だと思う。

頭の中で思っているだけならまだしも、ネット上でつぶやいたりすると、たちまち拡散され、本人の目に留まりかねない上、基本的にメリットはない。

言ったもん勝ちというか、当たり屋みたいなものなので、別の論点にもっていかないと中々太刀打ちできないと感じる。取り合わなければいい話ではあるが。

個人的な好き嫌いレベルの反応だと、一方通行で終わってしまう。その程度だと「勝手に思っとけ。表には出すな。」というのがお互いのためかもしれない。

アマゾンのレビューとかも似たようなところはあるが、あれは第三者にも与える影響はあるし適切なフィードバックなら情報としては有益な部分もある。

ここまで書いてきたが、ほならね理論に関して最近仕事で感じていることがある。

主に上司に対してだ。役職が上というだけで、自分たちが仕事として取り組んでいる業務内容自体は同じなので、こういった場合は、ほならね理論を振りかざしてぶん投げてもいいと思ってる。(半ば自分を正当化したがために言っている部分もある。)

まあこの辺の話は賛否あると思うが、実際に手を動かしているのは僕で、上司にアドバイスをもらってはいるのだが、明らかに業務量の偏りがある。

上司の職務内容から外れるのかもしれないが、手伝わないの?と思う。

自分と会社の上司という特殊な関係性は一般的に中々歪だと思う。これが、取引先であれば仕事の依頼というかたちには持って行ける。

最初から上司部下を含め、それぞれに同じ一つの案件の中での役割が明確に与えられている場合はまだしも、ゼロの状態から急遽キャパオーバーなので手伝ってくださいとは、上司との関係性も相まって言いづらいものがある。こういう時に相談しやすい上司であれば心強い。

ヘルプをお願いすると、上司本人ではなく別の手が空いている僕より若い社員に仕事が振られることになる。

俺は、上司に自分と同じ立ち位置に降りてきて作業を手伝って欲しいんだよな。同じ辛さを味わって欲しい。言うのとやるのでは全然違う。

こういうことがあってか、上流の人間は確かに能力や希少性、決定権などはあるが、手を動かしている実働部隊の人間の方が色々と役に立ってるのでは?と錯覚してしまう。表層的な部分の話だろうか?こっちも一から十までお膳立てをしてもらって動いているわけじゃないしな。

確かに上司のアドバイスで先に進めることもあるが、一つ方針が決まれば自動的に結果が出る類の仕事ではないので、方針から派生して結論までのもって行き方や途中過程の説明の仕方などは自分で考えた上で、実際の成果物としてアウトプットする必要がある。

上司に相談をしに行った時と、成果物のチェックしてもらった時によく脳内のドラえもんと怪盗キッドがざわつく。

大長編ドラえもん (Vol.7) のび太と鉄人兵団
名探偵コナン (16)

特に自分の成果物というのは、それなりに時間をかけているのである種の作品と言っても過言ではない。素直にアドバイスを聞く場合もあるし、俺はこっちの方がいい、正しいと思う場合もある。

出てきたものに対しては何とでも言えるからな。言い方には気を付けた方がいい。僕も人の成果物をチェックする時なんかは気を付けるようにしている。前提が覆るような場合は上司の責任でもある。でも、作業するのは自分。

最近は、仕事をやっている最中は僕の方が上司より成長していると感じている。ハードモードではあるけれど。まあ、実際はそれぞれにしかできない仕事というものはある。

自分も部下や後輩からは、ほならね理論を脳内でぶつけられているかもしれないが、僕も上司にぶつけているのでサイクルはできている。

結論

上司には「ほならね理論」をぶつけてもいい

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