見出し画像

「専門性で一目置かれる」ブランド戦略【第13回利益を生み出すブランディング】

本記事はエイドリアン・スライウォツキー著「ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか」をブランディングに応用した内容となっています。

利益アップにつながらなければブランディングに価値はない。「利益を生み出すブランディング」というタイトルで、利益につながる実践的なブランディング手法を紹介しています。

第13回は「ニッチな市場を深く掘れ-専門品利益モデル」に基づいたブランディングを紹介します。

専門品利益モデルとは、要約すると

①汎用的な製品に力を入れすぎない

②ニッチで専門性のある製品に注力する

という2つで構成されています。これを現代ブランディングに応用して説明します。

ニッチで信頼されるブランドに

今回の専門品利益モデルは、現代ブランディングに応用するとニッチで専門性のある製品で一目置かれ、信頼されるためのブランド戦略を考えることになります。

例えば皆さんご存知の「おかめ納豆」は茨城県にある納豆メーカーのタカノフーズが生産しており、納豆業界最大手です。納豆を買う時、おかめ納豆を信頼して選ぶ方は多いと思います。

このようにある特定の、ニッチな分野で品質の高さを誇り、シェアを拡大することで大きな利益に繋がります。そんな専門性を出して信頼を得るブランディングについて紹介していきます。

ニッチで専門性のある商品に絞る

もし貴社が汎用的な商品を多数取り揃えていて、どの売り上げも鳴かず飛ばずであれば、思い切ってこの専門品利益モデルを追求する方が良いかもしれません。

専門品利益モデルに基づくブランディングのファーストステップは、「ニッチで専門性のある商品に絞る」ことです。

自社が最も強みとしている箇所を抽出して、そこを深堀りしたビジネスモデルを考えてみてください。例えばSNSマーケティングを行う会社であれば、「ダイエット系文字だけ投稿インスタアカウントの運用代行」という商品を考えることで、ニッチで専門性のある商品が生み出されます。

このように商品メニューを絞り、最も強みとしている箇所を生かせるようなものにすることで、その商品のブランディングも的確に行えるようになり、ブランド戦略に成功することができます。

商品の機能面を訴求する

ニッチで専門性のある商品を絞ったら、その商品をブランディングしていきましょう。

ブランディングには主に「理性(機能等)」と「感情(デザイン等)」の2つの側面がありますが、まずは理性面のブランディングを考えます。

理性的側面のブランディングを考える上で最も鍵となるのが「機能」です。ユーザーが求める機能をとことん追求して、実現していく必要があります。

機能面を訴求する際にポイントとなることは

ユーザー目線で機能の利便性を訴える

です。例えば納豆の例では、粘り気が20%上昇したことをそのまま訴求してもユーザーには響きません。納豆の粘り気が上昇することで「お米と絡み合って、より美味しく感じられる」というようなユーザー目線の訴求の仕方が大切です。

商品の感情面を訴求する

理性面(機能面)とセットで取り組むべき感情面による訴求の仕方ですが、感情面に訴える時のポイントは

「共感と発見を明確に提示する」

です。例えば納豆の例では、共感として「美味しい納豆とイマイチな納豆の違いってなんだろう」と提示し、発見として粘り気が味覚の体感に影響する事実をデータとともに示すことで、ユーザーに「なるほど」という感動に似た感情を提供することができます。

このように感情面に訴えかけるためには、感情の浮き沈みや「振り落ち」を意識する必要があります。

以上のように理性と感情を上手く訴求したブランディングを行うことで、専門集団であることを印象付け、顧客の興味関心をひき、信頼を得ることができるのです。

まとめ

今回は専門品利益モデルに基づいて、専門品で一目置かれるブランド戦略について紹介しました。ポイントは以下の3つです。

・ニッチで専門性のある商品に絞る

・商品を理性面でブランディング

・商品を感情面でブランディング

このブランディング手法は、選択と集中を正しく行い、その後のブランディングも正しく行うことで、専門品利益モデルによって大きな利益が生み出されることになります。ぜひ参考にしてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?