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権威主義的組織になってないか?、若者は見透かしているよ:組織改革論③

人手不足、特に若い人の採用などで、企業はとっても苦しんでいます。まず最低限の給与が確保されていて、職場もわいわいがやがや楽しくやれて、やりたい仕事を担当させてもらえ、自由にやりたいようにでき、仕事にやりがいを感じられ、そこに所属することに誇りをもて、上司も物分かりよくて・・・なかなかそんな「夢のような職場」はなかなかありません。そうした職場にはすぐには見つからないでしょう。みなさん、どこかの会社に入って、なんとか努力して、自分がそう感じられるように頑張って生きているところがあるでしょう。
さて、話を戻して、採用が難しい問題は、かなり深刻です。企業がいかに「魅力ある仕事」「楽しそうな職場」「素晴らしいキャリア」を伝えようとしても、SNSでの書き込みやOBOGの本音が書かれているオープンワークスなどのサイトを見たり、ある程度頑張って情報収集すれば、本当はどうなのかが見えてしまいます。つまり、企業がきれいにお化粧したり、繕ったりしても、応募者・候補者から見透かされるわけです。一方、(裏アカウントを含めた)SNSでの書き込みや検索によって候補者のプロファイルや過去の「行動」(若いゆえのやらかし含)が明らかにされ、プロフィールが深く知られてしまいます。つまり、双方に「オープンな」状況が発生しています。

もうこの状況になると、これまでの「お見合い」のような採用活動から「マッチングアプリなどを通じてのマッチング」に採用活動が変化しているといっても過言ではないでしょう。

採用が難しい問題の構造

筆者作成

採用が難しいという企業の話を聞くにつれて、いろいろ思います。企業のなかで、経営方針、組織内部のマネジメント(目標管理の厳しさ)、指示命令系統、人事の動かす基準、人事方針(昇格降格)、許可・認められている働き方といった大きな話から、組織での動き方、上司や幹部への信頼度合、チーム内での協力度合、コミュニケーション度合、組織風土(雰囲気)といった現場での実感すること、そして、組織と自分の適合性、自分のキャリアや未来の見通し、仕事の面白さ、成長度合、所属による自尊心・プライド確保、そして給与といった自分が持っている希望条件などなど。それぞれ人によっては何を重視するのかは様々です。だからこそ、ほんと難しいのです。

採用が難しいからといって
・ひたすら人材募集広告を掲載する
・かっこいい動画やHP・SNS活用など広告宣伝に徹底的にお金をかけまくってよく見せる
・口コミサイトに良いものを投稿してもらう
・人材エージェントに高い金を払って転職希望者をスカウトする
などに走ってはいけません。「手段」に走る、その前にいろいろ分析し、考えることをお勧めします(難しさに悩む方はTL社まで相談ください笑)。

最近の日本の企業体質の問題をどうにかしないと・・

旧ジャニーズ事務所本社、筆者撮影

・ジャニーズ事務所
・ビッグモーター
・ダイハツ
・兵庫県

最近、日本社会で不祥事が連発しています。共通点として、組織内部からの不正告発の声が抑え込まれ、健全な形で問題解決を起こせる状態になかったということがあげられます。もちろんこれらの会社や組織にもいろいろ事情があるでしょう。リーダーの資質や行動、組織における権力や権威のメカニズムなど様々です(なのでケーススタディーをしないといけないでしょう、筆者と縁が深い兵庫県については一度しっかりやります)。

しかし、共通点は「権威主義組織かどうか」の視点です。

◇不正を目にしても、何らかの問題が起きても、社員が声をあげられない(臭い物に蓋をする行動特性)
◇部門の目標・上司の個人目標達成が何よりも最優先されてしまう、目標達成のためなら法令違反であれハラスメントでも何をやってもいいという社内的合意がある(利益至上主義)

筆者作成

ということがあればあるほど、色合いが強ければ・濃ければ濃いほど、権威主義的組織になります。経営層と現場とのコミュニケーションの不全、人材配置の固定化や、上司にノーと言えない上意下達の体質などが浮かび上がってくるでしょう。
いわゆる「昭和的な」古い体質、権威主義的組織の体質です。不正を目にしても怒られる、守ってもらえない、結果を出せという命令のもとなんでもやらされる・・・・・こんな職場に若い人は働きたいか?ってことです。

その逆の状態が理想的な状態になります。そう組織を改革していかないと(何かの条件故えに我慢していた)人は去って行き、そのうち見向きもされないようになってしまうのです。

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