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人の恋路を邪魔する奴は

久しぶりに風邪を引いた。子供からうつされてしまったようだ

熱がぐんぐん上がってゆく食欲もあるし薬も飲んだから時期に良くなると思う。

体は疲れているのに頭ばかり冴えて、下らない過去の話なんかがぐるぐるしている…。

思考も溜まってしまえば便秘のように体に良くなさそうなのでnoteを書いている。

高校時代の男友達

こんな年の瀬にはクリスチャンのT君の話が思い出される。確かクリスマスも近い頃、彼は友達数人とご飯へ行く約束をしたらしい。

そのメンバーに片恋相手の女の子が居て、今回の会で何とか距離を詰められないかと思っていたようだった。

会自体はワイワイと盛り上がり、終電も間際に皆は解散していった。

そこにT君と片恋相手の女の子が同じ駅を使って同じ方向へ変える段取りとなり「ここだ!」と思った彼は終電が無くなるのも忘れて駅前で面白話を話しに話したそうだった。

……

「終電がなくなったね…」なんて話をしながら何となく家の方向へ歩き出した2人だったが

会があった駅から彼らの自宅は距離にして12キロ、時間にして2時間半はかかる距離だった。

「歩きながら途中でタクシーを拾おうか」と言いながら彼のマシンガントークは止まらない。後に彼から話を聞いた限りでは「盛り上がって距離を感じなかった。とても楽しかった」と言っていたのだ。タクシーには乗らず、ずーっと歩いて帰ったらしい…。この寒い時期に…2時間半の距離を…ほとんど自分の話ばかりしながら…。

私はその話を聞いた時に「とんでもない!」と思わず口に出してしまった。

「皆でお出かけする日なんだから靴だってお洒落な物を履いていたんじゃない?もしかして…ヒールなんて履いてなかったでしょうね?少なくとも2時間半も歩く想定の靴は履いてないはずだよ」

と言ってしまった。我ながらめちゃくちゃ正論だと思う。2時間半なんて登山じゃないか…実際に京都は盆地だからある意味、一山超えて帰っているのだ。

私の指摘に彼は「いや、彼女も終始楽しんでいたしずっと笑ってくれていた。疲れている感じはしなかったよ」と言った。

せめて不機嫌であって欲しかった…2時半ずっと人の話を聞きながら笑ってくれていたのなら何て良い子なのだと思った。不憫…

意外な展開

私はそれ以上、彼に何か指摘する訳でも希望を見出すような話もせず「この恋…終わったな…」と思っていた。

が、数日後、2人はめでたく付き合う事になっていた。

青天の霹靂だった。

彼女に話を聞いてみると「彼の話が余りにも面白かったから…」と言っていた。

2人にしか分からない空気感

私はこの話からつくづく「恋愛ってモンは2人の間にしか分からない何かがあるんだなぁ」と思った。

余計はアドバイスは必要無かったのかもしれない。

……

いや!でもたまたま上手くいっただけで2時間半も歩かせちゃ駄目だろっ!!とやっぱり思ってしまうなぁ…

それとも私が馬に蹴られるべきなんでしょうか?

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