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かがみの弧城

小説が好き。
そう思ったのは小学校の頃

よくひとりで休み時間に図書室にいた。
図書室に溢れる埃をかぶった本の匂いが心地よくて時間を忘れて夢中で読み続けた。

小説を読んでいる時は、
ここではない、どこか知らない場所にいるようで
全部忘れられた。

この作品を読んでそんな日々を思い出した。
その時の自分が感じていたものを代弁してくれているようで知らぬ間に泣いていた。

大人になった今、出会えて良かった。

誰かによって気持ちや考え方をねじ曲げられたその人は、本当にその人のままだと言えるのだろうか。
闘わなくてもいい、なんて考えがあることそのものに全身を包み込まれるほどの安堵を感じた。
これから自分がどうなるか、いつまでこのままかわからないのに、前に進んでいる人を見ると、ただそれだけで無性に胸が苦しくなる。
本文より引用

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