るい奥様ストーリー【3】
3
私が彼女を気に入っている理由の一つに、きちんと礼儀正しく振る舞えるという点がある。
もちろん気安く振る舞ってくれるのも時と場合によってはありがたいことではあるが、やはりきちんとした振る舞いは純粋に好感が抱ける。
その点、るいさんの振る舞いは大人っぽく、優雅で、私の理想にとても近いものだった。
「本日もご指名ありがとうございます。……お疲れですか?」
なんということはない問いかけではあるが、それがとても心地いい。それがあるのとないのとでは、天と地ほどの差がある。
「ああ、大丈夫です。今日もよろしくお願いしますね、るいさん」
そう言って挨拶した私に、るいさんは心が洗われるような、いい笑顔を浮かべてくれた。
肌質も素晴らしいからか、まるで本当に輝いているかのような錯覚すら覚える。
こんな人とこれから一緒にホテルに向かうのだ。嬉しくならないわけがない。
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