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家の問題、片付け→解体→更地は茨の道

片付けるって、想像以上に大変だ

母が元気なうちに実家(築50年)を片付けようと提案してから2週間。
想像はしていたけれど、硬直状態に陥っている。

私には兄が2人居て、それぞれ県外の持ち家で家族と暮らしている。
父が数年前に亡くなり、実家には高齢の母が1人で住んでいる。ただ高齢なので段々と家事も億劫になり、ちょっとの段差で躓くこともしばしば。
1階のみで生活をしている状態で、2階の部屋はたまに洗濯を干す以外はほぼ使っていない。あまり片付けが得意でないこともあり、どの部屋も荷物であふれている。

第一弾として母の望み通り、まずは実家近くの賃貸マンションに移り住んで実家の大荷物をコンパクトに減らす。第二弾として、いずれ1人暮らしが厳しくなった際は、私の居るところ(関東)に来てもらう。第一弾が完了した際に実家の土地も更地にして、売却したいというのが私の考えだ。

母は近所に友達が居たり、月一回のコーラスを楽しみにしており「元気なうちは友達に会い、コーラスにも行きたい」と願っているので、それをかなえてあげたいと思っている。ただ、いつまでそんな暮らしができるかどうかわからないので、体が動かなくなった際には、すぐにそこを引き上げて、私が暮らす賃貸マンションに来れば良いと思っているのだ。

これに異を唱えるのが兄たち。
上の兄は「(実家のある)市内の別の場所に新しく家を建てて、お母さんと住む」といい、下の兄は「今の実家を修繕しながら、お母さんはまだそこに住めば良い」といっている。この言葉だけ聞いたら「なんて優しいお兄さんたち」となる。でも、違う。全然違う。

母は上の兄夫婦との同居を望んでいない。「気を遣いながら一緒に住むのはイヤなの」と言っている。兄が母の気持ちを事前に確認していないのだ。もちろん言いにくいことだとは思うけど、母本人そっちのけで話を進めようとしているのが問題。兄嫁はまだ会社員(関西圏で勤務)でもあるので、結局住むのは兄と母。母は「兄ちゃん夫婦に別居もしてほしくないし、自分の息子であっても気を遣う。だからイヤなの」と。

下の兄も築50年の実家を修繕しながらというが、誰がそのお金を出すのか?雨漏りや床のひずみ、風呂場の水漏れなどなど修繕費用だけで100万円は超える。下の兄には私立大学の子どもが2人もおり、そんなお金は出せない。さらに、この実家にいずれは自分が住みたいと思っている兄なので、自分が実家に帰るまでは持っていてほしいという本音が透けて見える。

あと、法的な財産分与という話は置いておいて、父が生前、母に「この家と土地は〇〇(私の名前)に。兄ちゃんたちは家も持っているから(家を建てた時に少し援助しているという意味あり)」と遺言していっている事実もある。

で、かくいう私は築50年の家や土地の問題より、母が古い家で寒さなど不自由に暮らしているのが心配だし、ガラクタだらけの家財道具を母亡き後に私1人で片付ける自信がないのだ。兄二人は片付けなどできないし、しない。口では「いざという時はやるよ」と言っているけれど信用できない。

父の闘病時に私はタンス二竿などを一人で処分し、リクライニングベッドを搬入したが、兄たちは知らんぷりだった。
計画を立てて、業者などを選定しながら一番損なく事を進めるという作業が出来ない、しない人たちなのだ。

父が亡くなった時はもっとひどかった。家族みんなが悲しみに暮れているのに兄二人は私に「俺たちに、『ありがとう』と言ってもらおうと思うなよ。感謝されたいと思うなよ。お前がやりたくて(お父さんに対して)やってきたことだからな」と暴言を吐き、びっくりした私は何も言えなかった。本当に悲しかったし、なんでそんなことを言うのか全く理解できなかった。

その暴言は自分の心に仕舞い、墓場まで持って行くつもりだったけど、常に妹を見下し、母の居ないところでひどい事を言われてきたので、とうとう許せなくなり、母にはこれまでのことを話してしまった。
母は「そんなことを言っていたなんて」と泣いていた。私が心に仕舞い込んでいたので知るよしもないのは仕方ないこと。高齢の母に真実を知らせたことに申し訳なさはあるけれど、母が亡くなった後、泣きながら片付けをし、最後に兄の思うがままにされるのは許せない。もう私自身が我慢の限界にきているからだ。

唯一の救いは、下の兄嫁。父が亡くなった時も「嫁として十分なことができなくて申し訳ないと思っていたの。でも〇〇(私の名前)ちゃんがよくしてくれたから助かっていたの。ずっと任せてしまってごめんね。本当にありがとう」と言ってくれ、兄達への怒りを何とか消化させてきた。

男尊女卑の考え方で生きてきた人で、私のことが気にくわないのはわかっているし、兄達を変えることはできないとも思っている。でも、今はまだ母が健在なので母の力も借りれば私もなんとか頑張って、母のこれからを支え、母亡き後に暴言を吐かれてイヤな目に遭うことを少しは回避できるはず。
そのためには、母の気持ちを尊重しながら、とにかく事を進めていくしかない。

まさに、今こそ「私頑張れ!」なのだ。
周囲からは、兄妹仲良くしているように見えていただろうけれど、誰も兄の金なんて当てにもしていないのに突然「お前には(俺の財産は)びた1文やらん」とか「お前が死んだって誰も困らん」と暴言を吐かれ、それらも我慢して心に仕舞い込んできたのだから、今回だけは我慢せず、私の思う通りにする。

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