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運命のうさぎじゃんけん

人生のあの場面でひとつでも違う選択をしていたら、全く違う人生を歩んで、全く違う人々と出会っていたんだろうなと時々考える。

それと同時に、もともとその選択をすることはどう迷えど決まっていて、そういう運命のようなレールの上をただ歩いているだけなのかもなんて風にも思う。


自分の選択だけではなく、人の選択によって自分の選択が変わることもある。

とても小さなことで言えば、小学生の時の委員会決め。私は飼育委員になってうさぎのお世話をしたかった。しかし立候補した人は定員を超えていた。立候補していたクラスメイトの1人は前回も飼育委員をしていたので、当然譲ってくれるものだと思ってのんびり構えていたのだが、あろうことか「私はまだ冬毛をもふもふしていない」という理由で戦いを挑んできた。おそらく半年ごとに委員会が変わるシステムだったようだ。そして私も「私は飼育委員になったことがないから、私が経験するべきだ」と言う言葉を繰り返したが、どうも不発であった。

そして勝敗は結局じゃんけんで決めることに。

私はあっけなく負けた。


じゃんけんで決めるなんてやっぱりおかかったんだと心の底から思った。


うさぎに対する未練はないけれど、あの時のじゃんけんで勝っていたら、なんらかの形で今もうさぎに関わっていたかもしれないなんて思う。


これは運命のレール上の話だったのか、じゃんけんで違うものを出していればという話だったのか、永遠に分からない。


それでも私がうさぎのお世話をするチャンスを逃したと言うことは真実である。


とりあえず、じゃんけんに強くなろうと思う私は、運命のレールの上から脱線したいのだろうか。

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