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深夜のファミレス

深夜のファミレスが居心地がいいと思ったのは、10年以上前だ。

2011年の3月に色々と世界が変わり、なんとなく自粛ムードになった時
夜の街が真っ暗になり、光が欲しくなった。
学生時代には両手で数えるぐらいしか利用しなかったファミレスの明かりが
とても柔らかく感じた。

ドリンクバーのありがたさをその時知った。

そして働きながら大学に通うことができる幸運に恵まれ
ますます深夜のファミレスがありがたかった。

昼間に働いて、全力投球だから体力はない。
夜間の授業をとり、家に帰ると10時を回る。
そこからの学習は、きつかった。

なので、一旦仮眠をとり
深夜に近所のファミレスに駆け込むことにした。
社会人とはいえ、ほぼほぼ毎日通うとドリンクバー一択しかない。
料理なんて頼めない・・・

でも、それでも一人の客として居させてくれるファミレス・・・
本当に本当にありがたかった。

無事に学業を納め
深夜にファミレスに行くことはしばらく遠ざかっていた。

そして、コロナである。
元々深夜営業が縮小されていたファミレスはもちろん
どこの店も夜の9時には閉まっていた。
仕事帰りに寄れる店は皆無だった。

私は何か不便さを感じると外に出たくなる性分らしく
今まで気にも留めなかった深夜営業のありがたさを痛感した。

最近になり、深夜営業を再開したファミレスがあると聞き
また入り浸るようになった。

勉強している人、仕事帰りの止まり木的に使う人
ご飯を黙々と食べる人
お酒を飲む人
友達と、パートナーと語らう人
ぼーっとする人

本当にいろんな使い方、過ごし方がある
そんなファミレスはこれからも存続してほしい
とせつに思う。

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