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コーチングとは何か説明してみた


現在コーチングスクールに通っていて、カリキュラムも後半にさしかかりました。年明けには認定試験を受けてプロになるので、その前に一度「コーチングとは何か」をまとめてみたいと思います。


コーチングを一言で表すと?


団体やコーチによって定義は様々なのですが、僕は

行動を促すためのコミュニケーションスキル

が今の所しっくりきています。


「行動」とは?


コーチングでは「ありたい姿」を設定し、「目標に向けてまず何をすれば良いか」というネクストアクションまで落とし込むのが一般的です。その際、あまりにも大きい目標だとやる気が起きないので、目標に繋がっている小さなアクションを定めます。


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具体的には下記のような行動に落ちることが多いです。

・(本をなどを)買う
・調べる
・人に聞く

などなど。


「促す」とは?


人に行動してもらうのって難しいですよね。その難しさを打破するためにコーチングではクライアント(コーチングを受ける人)の「ありたい姿」を描くことに一番時間と労力を使います。


「ありたい姿」を描けるとクライアントは意欲的になります。「将来は絶対錦織圭のようなプロテニス選手になる」と心から思う少年が毎日練習に打ち込めるように、「理想の自分」が明確になると人は前向きに行動できるのです。ですが、この「ありたい姿」を描くのって実はめちゃくちゃ難しい。


なぜ難しいのか。いろいろ理由はありますが、コーチングを重ねる中で一番感じているのは、「こうあるべき」と「こうなりたい」ががんじがらめになってしまっているな、という事。


例えば、クライアントのありたい姿を聞くと「予算を達成したい」と答えが返ってきたとします。でもコーチはそこでクライアントの様子に違和感を感じ、対話を重ねていくと全く方向性の違う「地元に帰って友人と一緒に起業する」という答えにたどり着いた、なんてこともありえます。


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▲「こうあるべき」「こうなりたい」はごっちゃになりやすい


クライアントも嘘をついているわけではありません。ではなぜ最初から「地元に帰って起業する」と答えられないのか。それは前述の通り、人は「こうあるべき」と「こうなりたい」を区別するのが苦手だからです。コーチングはがんじがらめになった両者を解きほぐし、本当の「ありたい姿を」一緒に描くコミュニケーションとも言えます。


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「コミュニケーションスキル」とは?


では、コーチングではどうやって本当の「ありたい姿」を一緒に描いていくのか。いろいろとありますが、代表的なスキルが「傾聴」と「質問」です。


「傾聴」とは?


傾聴も人によって捉え方の異なる言葉ですが、僕は

目と耳で相手の話を聞くこと

と定義しています。目と耳で圧倒的に相手を「観察」するという意味です。


人は「こうあるべき」と「こうなりたい」をぐちゃぐちゃにしてしまいがちとお伝えしました。それを見抜くために「観察」が必要になります。具体的には


<目で聴くもの>
・表情
・姿勢

<耳で聴くもの>
・声のトーン
・話すスピード



など、これら全てに注意してクライアントの話を聴きます。先ほどの例で具体的に会話を見ていくと、下記のような流れになります。


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▲吹き出しがコーチ


この会話、「傾聴」を身につけたコーチが何を感じているかというと


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このように感じています。傾聴を身につけるとクライアントの心の声に耳を傾けることができるようになり、「こうあるべき」で発言しているな、と見抜くことにつながります。


「質問」とは?


コーチングはコンサルティングとは異なり、クライアントに答えを提示しません。「答えは相手の中にある」というマインドのもと、質問によってクライアントの気づきを促します。


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「ジョハリの窓」と呼ばれる心理学のフレームワークがあるのですが、コーチングではこの右下部分、「相手も知らない、かつコーチも知らない」ことを考えてもらうための質問を度々投げかけクライアントの気づきを促します。


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先ほどの会話だと、この部分が「相手も知らない、かつコーチも知らない」質問に該当します。「何の制約もないと、自分はどうありたいか。」普段考える機会のない質問ですよね。このような質問によって、コーチはクライアントの考えを言語化してもらい、気づきを促していきます。


▼ここまでのまとめ

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具体的に何をするのか?


ここまでコーチングの定義と少しだけ何をするのかをお伝えしましたが、ここからは具体的に「コーチングは何をするのか」について書いていきたいと思います。


コーチングは「セッション」と呼ばれる1時間程度の対話を期間を分けて行い、クライアントの「ありたい姿」を達成するための応援を行います。


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セッションが一回キリの場合ももちろんあります。


「セッション」とは?


コーチングのセッションは、クライアントの話したいテーマを受けて

・目標設定
・現状把握
・プロセス設定

という流れに沿って行うことが一般的です。


「目標設定」とは?


目標設定は、これまで何度もお伝えしている「ありたい姿」を描くフェーズです。例えば、クライアントの話したいテーマが「転職について」だった場合は、「転職した時にどうなっていたら最高か」を探していきます。

ここでしっかり「ありたい姿」を描くことによって初めて、クライアントのやる気に火を灯すことができます。逆に言えば、このフェーズで「ありたい姿」を描けなければクライアントの「行動」を引き出せません。つまり「目標設定」フェーズがコーチングのセッションにおいて一番大事な時間と言えます。


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「現状把握」とは


目標設定で描いた「ありたい姿」に対して、クライアントの現在地を確認していきます。なぜ現状把握を行うかというと、人は自分の「ありたい姿」を描いた時に、脳が「すでにありたい姿になった」と勘違いしてしまい、満足感を与えるホルモンを分泌してしまうからです。


人が「最高な自分」を妄想するのに、そこに向かって行動を起こせないのもこれが原因。脳に「いや、まだ何も成し遂げてないよ?」と伝えるために現状把握は必ず必要です。


また、現状把握ではクライアントの強みや成功体験といったリソースを棚卸しするフェーズでもあります。この作業でクライアントが「ああ自分の強みってこんなにあったんだな」と気づく場合も多いです。自己肯定感を高めるのにも現状把握フェーズは役に立ちます。


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「プロセス設定」とは?


最後がプロセス設定。「ありたい姿」を描き、現状の自分を確認したら、現状からどういった行動を行えば「ありたい姿」にたどり着けるのか、を探していくフェーズです。


ここで詰まってしまうクライアントもいるのですが、そんな時は「どうやったらできると思いますか?」「何がわかったら解決策が見つかりますか?」という前向きな質問をするとクライアントから行動が出てくることがとても多いです。


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「なんでできないんだろう?」という足りないものに焦点を当てたマイナスの思考から、「どうやったらできるんだろう?」という補うものに焦点を当てたプラスの思考に変換することで、驚くほどアウトプットが変わるので、ぜひ試して欲しいと思います。


そうしてクライアントの口から出てきた行動を、

・いつまでに
・何をやるか

まで具体的に落とし、クライアントに「あなたの人生をめちゃくちゃ応援してます」と伝えるまでがコーチングのセッションとなります。


===


以上です! 改めて言語化すると気づきが多くて良いですね。ありがとうございました。


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