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コーチング視点で考える『Why』の質問について


月〜金まで毎日コーチングを行っている者です。


▲「コーチング?」という方はこちらをぜひ


コーチングは「質問スキル」と呼ばれるほどクライアント(コーチングを受ける人)に質問を繰り返します。話す割合で言うと

コーチ:クライアント=1:9

ぐらいの割合です。よってコーチは必然的に「質問の意味」について考えざるを得ないのですが、その活動の中で「Why(なぜ)」の役割について発見があったので書いていきたいと思います。


「Why」は深堀りではない


コーチングを始めたばかりの頃、設定時間を大幅にオーバーすることが多々ありました。1時間の予定が3時間になったことも…。タイムマネジメントの崩壊。


「なんでだろう?」とコーチング時の質問を「5W1H」で並べたらびっくりしました。


「Why」の質問だけがずば抜けて多かったからです。「Why」を聞くと考える思考のクセがあることにこの時初めて気づきました。


ではなぜ「Why」の質問が多いとコーチングの時間が伸びるのか。それは「Why」は過去に視点をずらす質問だからです。


例えば、「部屋を綺麗にしたい」とクライアントから相談があったとします。その発言に対し、「そう思うのはなぜですか?」と「Why」の質問をするとどうなるでしょうか。おそらく


・部屋が汚くて友達を呼べないから
・家にいる時にやる気が起きないから


といった答えが帰ってくると思います。この時クライアントの頭の中がどうなっているかというと、



こうなってるんですね。「Why」の答えを出そうとすると人は過去を思い出さずにはいられません。その過去を思い出すために時間がかかるのです。


もちろん、「Why」の質問が悪い、というわけではありません。「なぜ〇〇なのですか?」という質問はクライアントの価値観や信念を知ることができ、また、自身のバイアスに気づかせる為のとても力強い質問になり得ます。


ただ、コーチングは未来を扱うコミュニケーションなので、しっかりと特性を理解し、使いどころを注意したいところです。


相手の発言を掘り下げる質問


どうして「Why」を使っていたのか。それは相手の発言を掘り下げたかったからです。でも前述のように「Why」はクライアントの発言を掘り下げるものではなく視点を過去に向けるもの。


じゃあ掘り下げるための質問な何なのか。答えは「具体的には?」です。


先ほどの「部屋を綺麗にしたい」と言ったクライアントに「具体的には?」と質問すると、


・床に物が落ちていない状態にしたい
・取り込んだ洗濯物を畳まれた状態にしたい


と相手の発言を掘り下げた(具体的になった)答えが帰ってくるはずです。



「Why」と「具体的には?」を整理したらこうなります。


さらに、コーチングは未来を扱うコミュニケーションとお伝えしましたが、「部屋を綺麗にしたい」と言うクライアントに未来を描いてもらうには「部屋を綺麗にしたら何をしたいですか」や「部屋が綺麗になったら誰を部屋に呼びたいですか?」といったWhy以外の5W1Hで質問するのが効果的です。


▲KOREDA!!


自分の質問によって相手がどの方向を向くのか。コーチングにおけるとても大切な視点だと感じています。


以上です! また何かコーチングで学びがあったら書きなぐりたいと思います。



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