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訳アリ民宿に泊まると・・・。怪談★逢魔が時物語#5「凶相の民宿」

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           ━━ 2023 ━━
        ★ 怪談 逢魔が時物語 ★

            2.28号 #5

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       ★ 逢魔が時物語へ、ようこそ ★

 ここは、あの世とこの世の間にあるユラユラとした境界です。
 今宵も、ゾッとする怖い話、不思議な話をお届けしましょう。

 さて、今号は『凶相の民宿』話です。

               逢魔プロジェクト主宰・雲谷斎

 ━ 目 次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ■oma-kwaidan『凶相の民宿』
     ・逢魔怪談「男の子」
     ・逢魔怪談「同じ民宿」

 ■Information
     イベント 出版物 逢魔が時チャンネル 売店
 ■oma-column
     ・cafe逢魔はヘン?

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    cafe逢魔「蟹鍋満腹放送」#14 アーカイブ
  https://www.youtube.com/watch?v=X7EUN4M3NbQ
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             逢魔怪談
      ~~~~~ 「男の子」 ~~~~~

 ある年の八月、ちょうどお盆の頃。
 彼は部活合宿で新潟のとある民宿を訪れた。

 その民宿は、毎年合宿で使っているところだった。
 部屋も食事もいいのだが、ひとつ奇妙があった。

 その民宿には『男の子』がいるのだ。

 民宿の客でもないらしい。
 ところが他の部員に訊いても、そんな男の子はいないという。
 だから、初めは見間違いだと思っていた。
 
 何人かで夜に一部屋に集まり、雑談していたとき。
 彼はトイレに立った。

 薄暗い廊下に出ると、中ほどに椅子がおいてある。
 そこに『男の子』が座っているのが目に入った。
 あの男の子だった。

 言葉は交わさなかったが、目と目が合った。
 『こんにちは』
 そんな視線の会話をした。

 ほどなく雑談はおひらきになり、みんな各部屋に戻った。
 眠りについた頃、バンバンバン!

 二階の部屋の窓を、誰かが外から叩く音で目が覚める。
 カーテンのない窓を見ると、すりガラスを叩く手があった。
 怖くて、布団を頭から被って目を閉じ続けた。

 翌朝、他の部員に恐る恐る訊いてみた。
 彼だけの錯覚ではなかった。
 音を聞いた者、窓を叩く手を見た者もいた。

 親しい民宿のご主人に訊いてみた。
 すると、やはり……。
 民宿の男の子が、二年前に亡くなっていたという。

 ちょうどお盆の時期。
 息子さんが帰ってきていたんだと思った。

               ・投稿:nekoさん(女性)

 《雲谷斎のイッチョ噛み》
 間違いない。民宿のぼんが帰ってきてたんですわ。
 こういう霊はそっと見守ってやりましょう。

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            逢魔怪談
     ~~~~~ 「同じ民宿」 ~~~~~

 中学の頃、吹奏楽の合宿で使っていた民宿でのこと。

 その民宿は徳島の市内から少し離れた海辺にある。
 そこは海水浴場だが、民宿は少し離れてたところに建っていた。

 楽器を鳴らす私たちにとっては格好の合宿地だった。
 宿の人たちも常駐していないので、夜中まで騒いでいた。

 ただ、その民宿で泊まっている間、ヘンなことが頻発した。

 奥の布団部屋に行くと、閉まっている窓が開いていたり。
 夜中に男子が風呂に入っていると、脱衣所に影が見えたり。
 その時は中から鍵を掛けていたらしいのだが。

 残念ながら、私は異変には遭遇できなかった。
 話を聞いて「嘘だ~」と面白がっていただけだった。

 何年も経ってから、驚くようなことが起きる。
 大学の新歓合宿で、なんとその民宿に泊まることになった。

 私は飲み会で気分が悪くなってしまった。
 早めに三階の大部屋に戻って寝ることにした。

 一階から階段を上がっていると、二階の一年生女子たちに
 あてがわれた部屋から、突然騒音がした。

 ドンドンドンドンッ! 強く床を踏みつける音だった。

 部屋は真っ暗で、全員宴会中のはず。
 誰か残っているのかも知れないと思った。

 何をやってるんだと思っていたら、またドンドンドン! と。
 注意しようと部屋の扉を開ける。
 しかし、真っ暗な部屋には荷物などが置いてあるだけ。

 電気を点けて確かめても、やはり誰もいない。
 すると、またドンドンドン! ドンドンドン!
 誰もいないのになんでと思った。

 混乱して立ち尽くしていると、ドンッ! ドンッ!
 今度は部屋の壁から音がしはじめる。

 私は怖くなって部屋を飛び出し、宴会場へ戻った。
 すぐに何人かに音のことを訊いてみる。

 あんなに大きな音だったのに、階下では誰も知らない。
 「おまえ、酔っていたから空耳だよ」
 先輩に笑われ、誰も信じてくれなかった。

 それからは何もなく、次の日、民宿を後にした。
 私だけが中学の時の話を鮮烈に思い出しながら……。

            ・投稿 T・Mさん(女性・徳島県)

 《雲谷斎のイッチョ噛み》
 何年か経って、異変はパワーアップしてんのとちゃいますか。
 同じようにドンドンドンと足踏み鳴らしたったどうなる?

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 cafe逢魔「蟹鍋満腹放送」終わったよ。見逃した人はアーカイブ
 で楽しんでね。この放送は色んなオモロイ経歴のあるゲストを呼
 んで、その道の話を聞き、ゲストをイジるという珠玉の番組や。
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